ザ・ミュージック/ザ・トゥルース・イズ・ノー・ワーズ (2002)

The Truth Is No Words

【2000年代ロックの快楽】
The Music
The Truth Is No Word (2002)

英国リーズ出身の4人組、ザ・ミュージックは2002年にデビューした。当時彼らは、たったの18歳だった。

70年代ハード・ロックのような重厚なリフとキャッチーなメロディ、そして90年代マッドチェスターのグルーヴを合体させたような「歌って踊れるハード・ロック」だった。

そのバンド名や曲のタイトルからもわかるように、若者らしい大袈裟な世界観と、有り余るエネルギーが爆発するような、これぞ初期衝動とでもいうような、清々しいぐらい純朴で、元気がよくて、当時は沈滞気味だった英国ロックシーンにおいて話題の存在だった。

ヴォーカルのロバート・ハーヴェイの中性的な歌声は、わたしには小学生みたいに幼く聴こえるのでちょっとアレだったけれども、見た目とパフォーマンスはかっこいいし、バンドは才能を感じる曲を書いたし、ガキにしては技術も高かった。

本国でもデビュー・アルバムが4位まで上昇するなど支持を得たが、本国以上に人気があったのが日本で、1stアルバムは洋楽ロックとしては大ヒットとなる10万枚以上を売った。

彼らが日本で支持を得たきっかけは、デビュー直前にフジロック・フェスティヴァル’02に出演したことだった。

昼間の「RED MARQUEE」ステージに登場し、そこで披露された圧倒的なグルーヴとロブの狂ったようなダンスが、目撃した観客に「とんでもない新人が現れた」と衝撃を与え、一気に伝説化したという。

以降も、フジロックだけでなくサマーソニックにも出演するなど日本での人気は高まり、デビューから4年ほどの間にで7回も来日し、フジロックの出演がない年にはメンバー全員が自費でフジロックを観に来るなど、日本と夏フェスに対する彼らの思い入れは強く、相思相愛の関係だった。

彼らは2011年に解散したが、その年に行った最後のツアーも英国と日本だけだった。しかも東日本大震災のわずか4ヶ月後という、多くの海外アーティストが来日をキャンセルした中での決行だった。

彼らは、「僕たちにとって、活動を止める前に最後にもう一度日本に戻ることは、ものすごく大きな意味がある。日本のファンの変わらないサポートに感謝している」とコメントを寄せ、予定通り来日を果たし、ツアーの最後のステージもやはり、フジロック・フェスティヴァル’11で、グリーン・ステージの大トリを務め、苗場の満員の日本の観客の前でそのキャリアの幕を閉じたのだった。

↓ この曲は1stアルバムからのシングルで、全英18位まで上昇した。わたしはこの曲がいちばん好きだ。

The Music – The Truth Is No Words

(Goro)