2000年代のハード・ロック 〜クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ『R指定』(2000)【わたしが選ぶ!ロック名盤500】#381

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【わたしが選ぶ!ロック名盤500】#381
Queens of the Stone Age
“Rated R” (2000)

クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジは、米カリフォルニア州パームデザートで結成され、1997年にデビューしたバンドだ。ヴォーカル&ギターでソングライターでもあるジョシュ・オムが中心のバンドで、それ以外のメンバーは入れ替わりが激しく、不動のメンバーはそのオムだけである。

ジョシュ・オムはもともとストーナー・ロック(ブラック・サバスみたいな重く歪んだギターのリフが特徴のヘヴィ・ロック)の代表的なバンド、カイアスのギタリストだったが、95年の解散後、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジを結成する。歪んだギターのリフ主体なのはそのままだがサウンドは全体的に軽量化され、ポップでサイケデリックでユーモラスで踊れたりもする、「2000年代のハード・ロック」へと進化させたバンドである。

バンド名は「石器時代のオカマたち」という意味なのだそうだけれども、その変なバンド名に象徴されるように、音楽的にも独特のセンスが面白いバンドだ。

本作は2000年6月にリリースされた、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジの2ndアルバムである。

【オリジナルCD収録曲】

1 フィール・グッド・ヒット・オブ・ザ・サマー
2 ザ・ロスト・アート・オブ・キーピング・ア・シークレット
3 レッグ・オブ・ラム
4 オート・パイロット
5 ベター・リビング・スルー・ケミストリー
6 モンスターズ・イン・ザ・パラソル
7 クイック・アンド・トゥ・ザ・ポイントレス
8 イン・ザ・フェイド
9 テンション・ヘッド
10 ライトニング・ソング
11 アイ・シンク・アイ・ロスト・マイ・ヘッドエイク
12 オウド・トゥ・クラリサ

歪んだ音が心地よいギターの変態的なリフの機械的反復、凶暴でパンクなベース。圧倒的にヘヴィでありながら、しかし奇妙なほど親しみやすく、80年代ニュー・ウェイヴのようにクールなところもありながら、いかがわしくて楽しげなムードという、世にも独創的なアルバムである。

まだこの時点ではヒット曲と言える楽曲はないものの、「絶対に売れる!」と断言したくなるほど、どこか人を惹きつける魅力を持ったバンドだ。90年代のオルタナティヴ・ロックとは明らかに違う方向に進み始めている。

前回選んだザ・ハイヴスが「2000年代におけるロックンロールの奇跡の大復活」なら、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジは「2000年代におけるハード・ロックのまさかの大復活」と言えるだろう。

↓ 1stシングルで初期の代表曲「ザ・ロスト・アート・オブ・キーピング・ア・シークレット」。親しみやすく楽しげなヘヴィ・ロックで、バンドの知名度を大きく押し上げた。

↓ 2ndシングルとなった問題作「フィール・グッド・ヒット・オブ・ザ・サマー」。歌詞がほぼ薬物名の羅列だけという曲で、当然ながら一部で放送規制も受けた。MVはそのドラッグの関係で年齢制限に引っかかっているので、18歳以上の方だけ見てね。

(Goro)