ジョン・フォガティ/デ・ジャヴ (2004)

Deja Vu All Over Again

【2000年代ロックの快楽】
John Fogerty – Deja Vu (All Over Again) (2004)

元C.C.R.のリーダー、ジョン・フォガティが2004年、59歳のときに発表したアルバム『デ・ジャヴ』のタイトル曲だ。

C.C.R.で大ヒットを連発していた頃とほとんど変わらない、強靭な歌声に驚かされる。極めてシンプルだからこそ一生忘れないような曲を書く、ソングライティングの才能も相変わらずだ。

21世紀になってもロックは変化を止めないし、それは全然良いことなのだけど、この、何十年か前で進化をやめたようなオールド・スタイルのロックを聴いていると、まあべつにこれでも良くないか? という気分にもなってくる。

新しいスタイルやサウンドのロックが次々に生まれて、それに出会う驚きを楽しみにはしているけれども、しかし、時にこういう昔ながらのシンプルな歌が軽々とそれを超える感動をつくりだしてしまう。いったいなんなのだろう、と思ってしまうのだ。

「またしても戦争を繰り返している、まるでデ・ジャ・ヴのようだ」とジョン・フォガティは歌う。この時期だと、イラクのフセイン政権に対してアメリカが仕掛けた戦争のことを指してるのだろうけれども、22年後の現在もまた、アメリカはイランと戦争中であり、この歌詞がそっくりそのまま当てはまる。

当時の徴兵制で1966年から2年間陸軍で訓練を受けた経験を持ち、「フォーチュネイト・サン」などの反戦歌を書いた頃から変わらぬ熱い想いが直球で伝わってくる。

ヘンな小細工もしないし流行の音にも媚びない、彼が昔から書いてきた歌と同じ、シンプルだが感動的な、ただただ真摯で迷いのない情熱が伝わってくる

ジョン・フォガティはC.C.R.解散後、所属レーベルの不当な契約の問題から裁判沙汰となり、印税も払われず、C.C.R.時代の曲を歌うことすらできない不遇の時代が永く続いた。

しかし、2004年にレーベルが身売りされてからは印税も支払われるようになり、2023年にはめでたく、著作権も取り戻すことができた。

昨年2025年には、C.C.R.時代の代表曲20曲を再録音した、『Legacy: The Creedence Clearwater Revival Years』をリリースした。

当時のアレンジをまったく変えないことにこだわり、細部まで徹底的に忠実に再現したというのがジョン・フォガティらしいが、なにより、80歳の彼の歌声が、当時とほとんど変わりないことには驚嘆させられたものだ。

(Goro)