
Yellow Magic Orchestra
Tong Poo (1978)
しかも、たまたま初回限定盤で、白い透明のレコードだった。
でも、初めて憧れの「レコード」を買ったのだから、そこは黒であってほしかったのだけど。
『パブリック・プレッシャー/公的抑圧』はYMOのライヴ盤である。
2ndアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』がオリコンチャート1位になり、「テクノポリス」「ライディーン」がCMに使われるなど、急速にYMO人気が盛り上がっていた頃で、レコード会社が急遽、ベスト盤的な内容の海外公演のライヴを発売したのだった。
このあたりのスピード感と商売の上手さには恐れ入るが、中学生だったわたしもまんまとそれに乗ってYMOにハマってしまった。
この「東風」(トンプーと読む)は1stアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』の収録曲で、坂本龍一が書いた曲だ。『パブリック・プレッシャー』にもライヴ・バージョンが収録されていた。
「東風」というタイトルは、ジャン=リュック・ゴダール監督の映画の邦題からのパクリである。曲自体は特に映画の内容とは関係ない。当時メンバーがよく行っていた中華料理店が「東風」という名前だったこともあったらしい。
日本ではYMOの代表曲というと「ライディーン」「テクノポリス」あたりが有名だけれども、この「東風」は、YMOが日本に先駆けて海外で火が点くきっかけとなった人気曲で、イギリスではシングルでも発売されている。
初めて買ったレコードがYMOなので、そのままテクノが好きになりそうなものだが、わたしはその後、他のテクノを聴くということはなかった。
90年代にはテクノやハウスなどのクラブ・ミュージックが大流行したが、二十代のわたしはまったく興味が持てなかった。
YMOは日本におけるテクノの開祖だけれども、あらためて見ればドラムもベースもエレキギターもいるし、ヴォーカルもいるし、言わばアナログシンセを使うちょっとクセが強いロックバンドみたいなものだったのだなと思う。
↓ 細野晴臣のベースがカッコいいけれど、何気に矢野顕子のライヴでの存在感が映える。所属レコード会社の関係で『パブリック・プレッシャー』では全カットされた渡辺香津美のギターがこの動画ではたっぷり聴けて、またずいぶん印象が違ってくる。
(Goro)