
Metallica – St. Anger (2003)
わたしはヘヴィ・メタルはあんまりよくわからないのだけれど、1991年にリリースされた真っ黒けのジャケットのアルバム『メタリカ』には好感を持っていた。
その後、2005年に公開された『メタリカ:真実の瞬間』というドキュメンタリー映画をビデオで見た。
メタリカが8thアルバム『セイント・アンガー』を完成させるまでのすったもんだやてんやわんやを追ったもので、わたしはこの映画にとても感動した。
2時間を超える映画だが、1回見終わってすぐにそのままビデオを巻き戻して最初からもう一回見直したほどだった。そんなことをするのはその20年前に『気狂いピエロ』という映画のビデオを見たとき以来だった。
映画はまず、ヴォーカリストのジェイムズ・ヘットフィールドのアル中治療のための入院によってアルバム制作が延期になるところから始まる。
その後、ジェイムズが復帰してアルバム制作が始まるもののトラブルが絶えず、メンバーの焦りや苛立ち、ブチ切れた口論などもそのままカメラに収められている。あの凄腕のドラマー、ラーズが思うように叩けず、必死の形相で練習している姿などにもまた感動を覚える。
他にも、初期メンバーだったが技術不足や素行の悪さでクビになったギタリスト、デイヴ・ムステイン(その後メガデスを結成)が涙ながらに語るメタリカへの思いや、オーディションによる新しいベーシストの誕生の瞬間などもあり、ドラマチックで充実した、そして音楽ドキュメンタリーとしては、見たことがないほど生々しい内容となっている。
そんな紆余曲折を経て生まれたアルバムのタイトル・トラックがこの曲だ。
レコーディング中はどんな曲になるのか見当もつかなかったが、出来上がったものを聴いて、こりゃまた斬新な曲だなと感心した。
ユニークで、カッコ良くて、凄い、としか言いようがない。ヘヴィ・メタルのスタイルや常識を打ち破ってきたメタリカらしい曲だ。
ちなみにMVはサン・クエンティン刑務所で撮影されていて、映っている囚人たちはエキストラではなく、みんなホンモノの囚人だそうだ。
(Goro)