The Rolling Stones – Star Star
ストーンズの代表作の中では次点扱いになりがちな、1973年の次点的名盤『山羊の頭のスープ』のラストを飾る曲。
キース・リチャーズは「1枚のアルバムにおけるロックンロールの割合」についてこう語っている。
アルバム1枚におけるロックンロールの割合は『ベガーズ・バンケット』くらいで充分だ。「悪魔を憐れむ歌」や「ストリート・ファイティング・マン」を別にすれば、『ベガーズ・バンケット』にロックンロールがあるとは言いがたい。「ストレイ・キャット・ブルース」には多少ファンクなところがあるが、あとはみんなフォークソングだ。
(出典:『ライフ』キース・リチャーズ著 棚橋志行訳)
たしかにその通りかもしれない。
ロックンロール・バンドのイメージのあるストーンズだけど、代表作のアルバムにはそんなにロックンロールばかりは入っていない。
それからいくと、この『山羊の頭のスープ』はほんの少しだけロックンロールの割合が高く、それが次点のイメージに繋がってしまうのかもしれない。
別に悪いことでもないのに。
そしてこの「スター・スター」はそんなチャック・ベリー型ロックンロールの代表的な作品だ。
ストーンズに数あるCB型ロックンロールの中では、わたしはこの曲がいちばん好きかもしれない。
この曲はもともと「スターファッカー」という恐るべきタイトルだったが、レコード会社の社長直々の指示で「スター・スター」に変更されたらしい。
それにしても、英語でもっともいけないとされている卑猥で侮辱的な表現の4文字言葉を延々とサビで繰り返すという歌をよくレコードにしようと思ったものだ。しかもシングル・カットまでして。
決してラジオで流れないのもわかっているくせに、なぜそんなことをするのか、謎だ。
その時代、ローリング・ストーンズがいかに怖いものなしだったかということはよくわかるけれども。
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