The Spencer Davis Group
Gimme Some Lovin’ (1966)
スペンサー・デイヴィス・グループは英バーミンガム市で、ギタリストのスペンサー・デイヴィスを中心に結成されたグループだ。
彼らもまた、米国のブルースやR&Bをカバーするブリティッシュ・ビート・バンドとして1964年にデビューした。
この「ギミー・サム・ラヴィン」は、1966年10月にリリースしたシングルで、彼らのオリジナル曲だ。全英2位、全米7位の、彼らにとって最大のヒットとなった。ちなみに当時の日本での邦題は「愛しておくれ」だった。
彼らの資質にぴったりの、ベースのリフが印象的なR&B風のパワフルな名曲だ。
なんといってもハモンドオルガンを弾きながら歌うスティーヴ・ウィンウッドの、白人の若者とは思えないほどのソウルフルな歌声が凄い。
当時のブリティッシュ・ビートではナンバー・ワンと評されたアニマルズのエリック・バードンに唯一対抗できる実力を備えたR&Bヴォーカリストだっただろう。しかもこのときウィンウッドはたったの18歳なのだ。
TVCMや映画などでもしょっちゅう使われるので、タイトルもアーティストも知らないけど聴いたことはある、という人がきっと多いのではないか。
わたしの世代では、1980年公開のアメリカ映画の大傑作『ブルース・ブラザーズ』での、ブルース・ブラザーズによるカバー・バージョンでこの曲を知ったという人も多いだろう。わたしもその一人だ。
↓ 1980年の映画『ブルース・ブラザーズ』より。カントリー・ミュージック専門の酒場で彼らがこの曲の演奏を始めると客が騒然とし、酒壜が盛大に飛んでくるという名シーン。
(Goro)