【ディランのアルバム全部聴いてみた】『ザ・リアル・ロイヤル・アルバート・ホール1966コンサート！』(2016)

以前に紹介したが、大昔から流通していた有名なブートレッグで、1966年5月17日の英マンチェスターのフリー・トレード・ホールでのライヴを録音したものを、間違って『ロイヤル・アルバート・ホール1966』と名付けられたものが存在した。そのため、公式のブートレッグ・シリーズの第4集でも、それと同じタイトル、同じ内容のライヴ・アルバムが発売された。

そして本作は、正真正銘の1966年5月27日の英ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでのライヴを収録したものなのだそうだ。

Disc1がソロでの弾き語り、Disc2がザ・バンドを従えたバンド演奏である。
全15曲、選曲も曲順も、マンチェスターのものとまったく同じだ。演奏や音質もまあ大体同じようなものだ。まあ、間違えたのも無理はない。

バンド演奏の方は当時の精一杯な録音機材のせいもあるのか騒々しいことこのうえないが、まあライヴの現場では実際これに近い音で聴こえるものだ。
一般的なライン録音のライヴ・アルバムのような、楽器の分離も完璧な、クリアな音で聴こえるライヴなんてものは実際にはありえない。

その意味でも、まさに”リアル”ライヴであるとも言えるだろう。