Bob Dylan
All Along The Watchtower (1967)
1967年12月にリリースされたボブ・ディランの8枚目のアルバム『ジョン・ウェズリー・ハーディング』に収録された曲だ。
この曲はシングルカットはされなかったが、翌年1968年9月にジミ・ヘンドリックスによるカバーがシングルリリースされ、全米20位のヒットとなり、より知られるようになった。
ジミヘンのカバーはもちろん彼らしくエレキギターを中心とした、強烈なギターソロもたっぷりあるハードなロックバージョンとなっている。
初期のディランの多くの曲がそうであるように、この曲もまたロック・アーティストたちのアレンジ魂を刺激するらしく、ニール・ヤングやU2をはじめ、多くのアーティストによってカバーされている。
それらの多くはやはりジミヘン版を意識したような激しいロックバージョンで演奏されているし、ディラン本人も、以降のライヴでは明らかにジミヘン版を手本にしたロックバージョンで演奏することがほとんどで、「カバーの逆カバー」と言えるかもしれない。ちなみにディランが過去2千回を超える公演において、最も多く演奏しているのがこの曲である。
たしかにジミヘンのハードなロックバージョンは素晴らしい出来だ。
しかしわたしはこの曲に関しては、ジミヘンよりも、オリジナルのディランのアコースティックバージョンのほうがさらにシビれてしまう。
わたしはあのハーモニカのイントロで始まる、キレのいいアコギと、いつにも増してカッコいいヴォーカルによる、オリジナル・バージョンがたまらなく好きなのである。
たった3つのコードのアコギとハーモニカによる、2分半の鮮烈なロックンロールだ。
シンプルだが圧倒的に力強い名曲だ。
↓ 全米20位のヒットとなった、ジミ・ヘンドリックスによるカバー。
(Goro)
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