ゼム/ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー (1964)【’60s Rock Masterpiece】

Baby, Please Don't Go - Wikipedia

【60年代ロックの名曲】
Them
Baby Please Don’t Go (1964)

アイルランドから最初に世界へ羽ばたいたロックバンドと言えば、ゼムだ。

バンドのソングライターも手がけたフロントマンのヴァン・モリソンは、当時の”黒い”ブリティッシュ・ビートの、エリック・バードンやスティーヴ・ウィンウッドなどに比肩するヴォーカリストだったが、中でも彼は特に野生的な激しく熱いブルースやR&Bを聴かせた。

この塩辛い声で、当時モリソンはたったの19歳である。もう、天才というか、バケモノというか。

「ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー」は1935年にジョー・ウィリアムズが録音したブルースの古典だったが、ジョン・リー・フッカーが49年に録音したバージョンを聴いたヴァン・モリソンは「本当にユニークで、何よりもソウルを感じた」と、影響を受けたことを語っている。

他にもマディ・ウォーターズや、AC/DC、エアロスミスなどもカバーしている。

ゼムのバージョンは、1964年11月に彼らの2枚目のシングルとしてリリースされ、全英10位のヒットとなった。

わたしはゼムのバージョンが好きだ。モリソンのキレのいいヴォーカルや、バンドのタイトな演奏とファンキーなグルーヴ感が滅法カッコいい。いいバンドだ。

そしてこのシングルのB面に収録されていたのが、後に彼らの代表曲となる、モリソン作のオリジナル曲「グロリア」だった。

↓ 全英10位のヒットとなったゼムのバージョン。

Baby, Please Don't Go

↓ ジョン・リー・フッカーの1949年録音のバージョン。

Don't Go Baby (Remastered)

↓ AC/DCによるバージョンはスピード感あふれるさすがの超絶カッコよさ。

Baby, Please Don't Go

↓ エアロスミスのバージョンも熟練のロックンロールバンドらしい一味ちがうアレンジだ。

Aerosmith – Baby, Please Don't Go

(Goro)