オアシス【名曲ベストテン】OASIS Best 10 Songs

いつ聞いても鳥肌立つわ、、、 | 音楽ブログ レペゼンDEF BEAT MUSIC

英マンチェスター出身のオアシスは、リアムとノエルの、仲の悪さが始末に負えないギャラガー兄弟を中心としたバンドだ。

1994年4月にシングル「スーパーソニック」でデビューし、15年の活動期間を経て、兄弟の仲の悪さがMAXに達し、殴り合いの喧嘩の末に2009年に解散した。

80年代末のイギリスからは、ジーザス&ザ・メリー・チェインあたりからの影響か、ラウドでノイジーな轟音ギターバンドが続々と出てきて、ロック・シーンが大いに盛り上がった。

それはわれわれも大いに楽しんだのだけど、しかしそんな連中が残念ながらどいつもこいつもすぐに消えて行ってしまったのは、やはりソングライティングがもうひとつ物足りなかったからだと思う。

そんな中、真打ち登場!みたいにトリで出てきたのが、このオアシスだった。

彼らはサウンドもラウドで充分にカッコよかったが、ノエル・ギャラガーによるその卓越したソングランティングで他のバンドを圧倒したのだった。

ここではそんな、90年代英国ロックを代表するバンド、オアシスの数ある名曲から、わたしが愛する10曲をランキングにしてみた。

第10位 シャンペン・スーパーノヴァ
Champagne Supernova (1995)

1995年にリリースされた2ndアルバム『モーニング・グローリー』のラストを飾る、オアシスの楽曲の中でも最も美しい曲のひとつだ。歌メロは耳に残りやすく、ギターのフレーズも印象的でついつい鼻歌で歌いたくなるほどだ。

2016年に公開されたドキュメンタリー映画『オアシス:スーパーソニック』には、この曲をリアムが覚えるシーンがある。ノエルが一度だけギターで弾いて聴かせて歌詞を渡すと、リアムが歌い出し、ノエルがフレージングをチェックする。なんと、その1回だけでリアムは覚えてしまうのだ。その後のレコーディング本番の歌入れも、リアムが1回歌っだけで、ノエルは即OKを出す。

「こいつら、マジか!」と驚いたことをよく憶えている。

第9位 アクイース
Acquiesce (1995)

95年の「サム・マイト・セイ」のシングルにカップリングとして収録された、オリジナル・アルバム未収録曲。後に1998年に発売された編集盤『マスタープラン』に収録された。

この曲はオアシスにはめずらしく、Aメロをリアムが歌い、サビをノエルが歌うという、兄弟デュオになっている。ノエルによると、もともとはリアムが全部歌う予定だったが、レコーディング当日に喉の調子が悪く、高音が出にくかったため、一部をノエルが歌うことになったという。

怪我の功名というやつだが、断然このほうが良いと思う。

第8位 リヴ・フォーエヴァー
Live Forever (1994)

1stアルバムからのシングルで、オアシスにとって初の全英チャートTOP10入り(8位)を果たした曲。

この曲はギャラガー兄弟の母を讃える曲なのだそうだ。ノエル・ギャラガーは次のように語っている。

当時のニルヴァーナなどのグランジは、自己嫌悪と死にたいというものばかりだった。俺はそう思わないし、カート・コバーンみたいなのには腹が立った。だから永遠に生きたいという曲を作ったんだ。

(英「MOJO」誌編著、中山啓子訳 『ロック不滅の100曲』)

第7位 モーニング・グローリー
Morning Glory (1995)

2nd『モーニング・グローリー』のタイトル曲。アルバム中でも最もスピード感あふれる、ラウドだがキャッチーな曲で、一度聴いただけで耳に残る。

歌詞には特に意味はないらしい(オアシスの歌詞にはそういうものがわりと多い)が、このアルバムで一夜にして世界的な成功を手にしたバンドのテーマソングのようにも聴こえる。

第6位 ホワットエヴァー
Whatever (1994)

オアシスの中でも、なぜか日本ではこの曲が特に人気が高く、大和証券、トヨタ、ソニー、アサヒ、ファミマなどのCMや、TV番組等でもよく使われている。ノエル・ギャラガーも、この曲がなぜ日本でこれほど人気があるのか不思議に思いながら、来日時のライヴではよくセットリストに入れたそうだ。

94年の12月に発売され、全英3位まで上がるヒットとなった。オリジナルアルバムには収録されていない。

ストリングスを導入したアレンジが美しいが、演奏しているのは名門ロンドン・フィルハーモニー・オーケストラのメンバーで、MVでも共演している。あの傍若無人なマンチェスターのヤカラたちが、心なしかいつもより行儀よく見えるのが微笑ましい。

第5位 サム・マイト・セイ
Some Might Say (1995)

95年の4月に発売された6枚目のシングルで、アルバム『モーニング・グローリー』にも収録された。オアシスにとって初めて全英1位となった曲でもある。

この曲はスウェードの影響(対抗心?)によって書かれたとノエルは語っている。

たしかにギター・ロックはずっと長い間ダサイものとして捉えられてたよな。スウェードは俺たち(オアシス)より半年ぐらい早くシーンに台頭したと思うけど、いわゆる”ギター・ヒーロー”っていう概念はジョニー・マーの時代で終わってた。で、そういう状況の中、いきなり登場したのが、あの敬愛すべきバーナード・バトラーだったんだよ。俺も”アニマル・ナイトレイト”を初めて聴いた翌日に”サム・マイト・セイ”を書いたくらいだからな。

(rockin’on.com 児島由紀子の「ロンドン通信」)

わたしはこの曲の、なにか人を励ますような、やさしく語り掛けるようなメロディーがとても好きだ。

第4位 スタンド・バイミー
Stand By Me (1997)

この曲はオアシスの3rdアルバム『ビィ・ヒア・ナウ』からの2ndシングルで、全英2位のヒットとなった。

ベン・E・キングのあの名曲とは同名異曲だが似たような内容で、「先のことなんてだれにもわからない。だからいつもそばにいてほしい」と歌う歌だ。

ちょうどわたしが30歳の時に転職せざるを得なくなり、淋しさや心細さや不安に沈みがちな時にリリースされた曲で、励まされるような、勇気づけられるような、そんな気持ちで聴いていたのを思い出す。

だから今でもこの曲はわたしにとって、オアシスの中でも最も心を揺さぶる曲なのだ。

第3位 ドント・ルック・バック・イン・アンガー
Oasis – Don’t Look Back In Anger (1995)

この曲も名盤『モーニング・グローリー』からのシングルで、全英1位の大ヒットとなった。

この曲はリアムではなく、兄のノエルが歌っている。

これほどの名曲をメイン・ヴォーカリストに歌わせないなんて、いったいどういう事情でそうなったかはわからない。制作上の意図なのか、キーの問題なのか、いつもの兄弟喧嘩のせいなのか。

でも弟よりやや高くてソフトな声の兄ちゃんのほうが、たしかにこの曲はしっくりくる気がする。

第2位 ワンダーウォール
Wonderwall (1995)

多くのバンドが轟音ギターやヘヴィなサウンドを競い合っていたあの時代にいち早く、ヘヴィなだけじゃないぜ、というところをオアシスはこの曲で見せつけた。

こんな凄いものを出して来られたら、同じブリット・ポップに括られた他のバンドたちは尻尾を巻いて逃げるしかあるまい。

この「ワンダーウォール」は全英チャートで2位、そして全米チャートでも8位まで上がる大ヒットとなり、世界にオアシスの名を知らしめた。

当時のイギリスには、若くて勢いだけはあるバンドはたくさんいたけれども、ついにホンモノが出てきたなあ、などと感動しながらこの曲を聴いたものだった。

第1位 スーパーソニック
Supersonic (1994)

1994年4月5日、90年代ロックの頂点を極めたニルヴァーナのカート・コバーンがこの世を去ってしまったそのわずか6日後、まるでロック・シーンの主役の座が入れ替わるようにして、オアシスがこの曲でデビュー曲した。

世界が愛したビートルズ以来、英国ロック伝統のキャッチーでフックのあるメロディを轟音ギターで包み、空虚で不穏な時代の空気を打ち破るように登場した、まさに時代の音と言える名曲だ。

以上、オアシス【名曲ベストテン】でした。

個人的な思い入れが強いせいで、初期の3枚のアルバムまでに偏ってしまったけれども、気に入ったら後期のアルバムもぜひ聴いてみてほしいと思う。

オアシスを初めて聴くならベスト盤『タイム・フライズ…1994-2009』も良いけれど、オリジナル・アルバムではやはり『モーニング・グローリー』を強くお薦めしたいと思う。

(Goro)

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コメント

  1. アイアイ♪ より:

    「行った・観た」自慢のようになってすみませんが、渋谷クラブクワトロでの初来日公演、行きました(笑)。
    会場の後ろにあったバーカウンターで友人たちと開演を待っていると、メンバーがゾロゾロと入ってきて皆がざわつく中、ノエルだけが楽屋に行かずにバーに来た。
    てっきり酒か?と思ったら、あろうことかワタクシのトコに来て話しかけてきた!何事か?と思ったら、その時着ていたストーンローゼズのTシャツをよこせと宣うので、これしか無いからダメだと断ると笑いながら楽屋に向かっていくのでした。ボーゼンとする周りの連中が可笑しかったのと、英語話せると色々あるな、と実感した瞬間でした。
    ライブ自体はとてもよかったですが(ノエルのアコースティックタイムとか)、いまあらためて思い出すと、駆け出しだったとはいえあんな小さな箱で観れて本当にラッキーでしたね。
    実はアーティスト達との絡みは他にも色々とあるのですが(英国に偏っています)、それはGOROさんの記事次第ということで。

    • Goro より:

      いいですね!

      行った・観た・話しかけられた自慢、大歓迎ですよ(笑)

      そういう思い出話はこのブログにとっては、リアルタイムの貴重な体験談として花を添えていただくようなものですし、きっと読者の方も喜んでくれていると思います。

      今回のオアシスの記事は、ゴールデンウイーク特別企画「とっくにやってそうでやってなかった名曲ベストテン5連発」の4発目だったのですが、明後日で最後となります。しかし残念ながらイギリスのアーティストではありません(笑)

      【最強ロック名盤500】もそろそろ80年代に突入しますので、またリアルタイム体験談ありましたら、コメントお寄せください。

      よろしくお願いします。