Kings of Leon
“Because of the Times” (2007)
キングス・オブ・レオンは、米テネシー州ナッシュヴィル出身の4人組のバンドだ。
全員のラストネームが「フォロウィル」なので、ラモーンズでも真似たのかと思いきや、実際の三兄弟+従兄というファミリー・バンドだった。
それで合点がいった。
1stアルバムを聴いたときは、どうにもバカっぽく聴こえたヘタレでだらしのない歌声に、よくこんなやつをリード・ヴォーカルにしたな、誰も反対しなかったのだろうか、などと思ったものだったが、全員身内ということならまあわかる気がする。
本作はそんな彼らが2007年3rdアルバムだ。
【オリジナルCD収録曲】
1 Knocked Up
2 Charmer
3 On Call
4 McFearless
5 Black Thumbnail
6 My Party
7 True Love Way
8 Ragoo
9 Fans
10 The Runner
11 Trunk
12 Camaro
13 Arizona
そんな、ふざけているような、頭の悪そうな、へなちょこヴーカルの印象は、本作を聴いて一気に吹き飛んだ。
その歌声はブルージーにすら聴こえるし、ヴォーカリストとして格段に成長していて、どれだけ聴いていても飽きないほどだ。
そしてバックの3人の演奏はさらに強靭に進化し、全員が「俺も俺も」と目立とうとしているようなギラギラしたものを感じる。もちろん、良い意味でだ。そのうえ時折歌い出すコーラスは、兄弟・従兄の仲の良さを感じさせる温かみがあったりする。
彼らは「南部のザ・ストロークス」という意味で「サザン・ストロークス」とも評されていたが、このアルバムでストロークスを抜き去って、米ロック・シーンの中央に躍り出たようにも思える。
宣教師だった父と共にアメリカ南部を移動しながら育った彼らは、ブルース、カントリー、サザン・ロックの影響を受けた泥臭く骨太なサウンドが特徴だが、古典的なメロディやサウンドをズタズタに引き裂いたようなその楽曲には、初期のピクシーズを思わせるような破壊力とクールなカッコ良さを感じる。
あれ? バカにしていたはずなのに、めちゃくちゃ好きになってるわ。
↓ カレブ(次男)の狂気のシャウト、ジャレッド(三男)の地響きのするようなベース、マシュー(従兄)のうねるようなギターリフ、ネイサン(長男)の力いっぱい引っぱたくようなドラムと、フォロウィル兄弟たちの魅力が全開の「Charmer」。MVもカッコいい。
↓ リード・シングルとして全英18位を記録した「On Call」。
(Goro)
