【70年代ロックの名曲】
Alice Cooper
School’s Out (1972)
Alice Cooper
School’s Out (1972)
デヴィッド・ボウイのキャラクター・コンセプトはSFだったけれども、アリス・クーパーはホラーだ。
国もジャンルも違うけれども、奇抜なメイクや演劇的なステージなど、意外とこの二人は似たようなことをしていたのだと思う。
この曲は、全米シングルチャートの7位まで上がる大ヒットを記録した。
「鉛筆も教科書も消え失せろ、ダサいカッコのセンコーなんか見たくもない」
「学校が終わった、夏休みだ。学校は終わった、永遠に。学校なんか粉々になっちまえ」
と歌う歌だ。
アリス・クーパーはこの曲についてインタビューで「スクールズ・アウトを仕上げたとき、我々は国歌を作ったのだと悟った」と答えている。爆笑というほかない。いいぞ、大師匠。
だとしたら、なんて素敵な新アメリカ国歌だろう。
バカなアメリカのキッズたちもきっと大喜びで歌ったにちがいない。
でも秋になったらやっぱりしょんぼりしながらみんな学校に戻ってきて、人生そんなに甘くないということに気づくという、そういう教訓が込められた歌なのかもしれない。
まあそれはそれでロックンロールだ。
ロックンロールとは、ファンタジーとリアルのせめぎ合いなのである。
(Goro)