『刺青の男』40周年記念エディション(2021)
The Rolling Stones
2021年に『刺青の男』の40周年記念エディションとして再発されたのが本作だ。『ロスト&ファウンド:レアリティーズ』というDisc2には、9曲の未発表トラックが収録されている。
そもそも『刺青の男』が過去のアルバムの残り物をかき集めたアルバムだったわけで、これらはさらにその残り滓ということになる。
『ロスト&ファウンド:レアリティーズ』の収録曲は以下の通りだ。
- リヴィング・イン・ザ・ハート・オブ・ラヴ – Living in the Heart of Love
- フィジー・ジム – Fiji Jim
- トラブルズ・ア・カミング – Troubles a’ Comin’(シャイ・ライツのカバー)
- シェイム、シェイム、シェイム – Shame, Shame, Shame (ジミー・リードのカバー)
- 明日なきさすらい – Drift Away (ドビー・グレイのカバー)
- イッツ・ア・ライ – It’s a Lie
- カム・トゥ・ザ・ボール – Come to the Ball
- ファスト・トーキング、スロ―・ウォーキング – Fast Talking, Slow Walking
- スタート・ミー・アップ(アーリー・ヴァージョン) – Start Me Up
威勢の良いロックンロールの1は、ヴォーカルやギターを新たに追加したものだ。
本作では全体的にあまりパッとしないオリジナルよりも、カバーの3曲がわたしは好きだ。特にジミー・リードのカバー「シェイム・シェイム・シェイム」は凄くいい。ドビー・グレイの「明日なきさすらい」も悪くない。
さらにCD4枚組の『スーパー・デラックス・エディション』というやつには、1982年6月にロンドンのウェンブリー・スタジアムでのライヴCDも収録されている。昔はこんな2万円越えのコレクターズ・アイテムはお金持ちファンしか買えなかったものだが、今はサブスクで聴ける。これはもう、農奴開放に匹敵する革命だ。
スーパー・デラックス・エディション・ボーナスディスク『スティル・ライフ(ウェンブリー・スタジアム1982)』の収録曲は以下の通り。
- アンダー・マイ・サム – Under My Thumb
- ホエン・ザ・ウィップ・カムズ・ダウン – When the Whip Comes Down
- 夜をぶっとばせ – Let’s Spend the Night Together
- シャッタード – Shattered
- ネイバーズ – Neighbours
- 黒いリムジン – Black Limousine
- ジャスト・マイ・イマジネーション – Just My Imagination (テンプテーションズのカバー)
- トウエンティ・フライト・ロック – Twenty Flight Rock (エディ・コクランのカバー)
- ゴーイング・トゥ・ア・ゴー・ゴー – Going to a Go Go (スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズのカバー)
- シャンティリー・レース – Chantilly Lace (ビッグ・ボッパーのカバー)
- レット・ミー・ゴー – Let Me Go
- タイム・イズ・オン・マイ・サイド – Time Is on My Side
- ビースト・オブ・バーデン – Beast of Burden
- レット・イット・ブリード – Let It Bleed
- 無情の世界 – You Can’t Always Get What You Want
- リトルT&A – Little T&A
- ダイスをころがせ – Tumbling Dice
- 氷のように – She’s So Cold
- ハング・ファイアー – Hang Fire
- ミス・ユー – Miss You
- ホンキー・トンク・ウィメン – Honky Tonk Women
- ブラウン・シュガー – Brown Sugar
- スタート・ミー・アップ – Start Me Up
- ジャンピン・ジャック・フラッシュ – Jumpin’ Jack Flash
- サティスファクション – (I Can’t Get No) Satisfaction
ライヴアルバム『スティル・ライフ』や映画『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』にもなったアメリカ・ツアーの半年後に行われたライヴということになるが、セットリストはほぼ一緒である。ビッグ・ボッパーのカバー「シャンティリー・レース」が入っているのが嬉しい。
8〜10曲目の初公開のカバーが続くところはこのツアーの楽しいサプライズといったところだ。
次の記事で取り上げるライヴ・アルバム『スティル・ライフ』は、ストーンズにしてはやけに演奏もまとまっていて音も聴きやすかったけれども、それは上出来テイクを厳選しているからだ。こちらは上出来なやつばかりではないので、いつものラフで豪快で細かいことは気にしないストーンズらしいライヴだ。ツアーに出る前はドラッグへの依存がひどく心配されたロン・ウッドも、元気に弾きまくっていて嬉しい。
(Goro)