Talking Heads
Psycho Killer (1977)
1970年代の半ば、マンハッタンにCBGBというライヴハウスがあった。
まだデビュー前のラモーンズ、テレヴィジョン、パティ・スミス、ハートブレイカーズ、ブロンディ、デッド・ボーイズ、ミスフィッツ、そしてトーキング・ヘッズなどが出演していた。
そのため彼らは一括りに「N.Y.パンク」と呼ばれるのだけれども、実際には個々の音楽性はずいぶん違う。
N.Y.パンクとは音楽の共通性というよりは、なにかそれまでのロックとは違う新しいことをやり始めたアーティストのことを総称したようなところがある。
トーキング・ヘッズもまたその意味で新しい、個性的なバンドだった。
この曲は1977年9月にリリースされた彼らの1stアルバム『サイコ・キラー’77 (Talking Heads ’77)』に収録された、彼らの初期の代表曲だ。ベース女子の先人、ティナ・ウェイマスによるカッコいいベースラインが特徴的で、中毒性が高い。
デヴィッド・バーンのヴォーカルは、情熱的なロック・ヴォーカルなんかとは全然違う。
真面目で堅物の、自動車のセールスマンがカラオケで歌ってるうちにだんだんテンション上がっちゃったみたいな感じだ。
彼らも最初はパンクと呼ばれていたのだけれども、どちらかといえば「アメリカ初のニュー・ウェイヴ・バンド」といったほうが合っている感じだ。
「サイコ・キラー」は、77年12月にアルバムからシングル・カットされると全米シングル・チャートの92位まで上昇した。CBGB界隈では、ラモーンズの「シーナはパンクロッカー」に続いき全米トップ100に入った快挙だった。
↓ シングル盤のB面に収録された、アコースティック・バージョン。
(Goro)