ステッペンウルフ/ワイルドでいこう! (1968)【’60s Rock Masterpiece】

ステッペンウルフ、反乱のアンセム曲「Born To Be Wild」 - uDiscover

【60年代ロックの名曲】
Steppenwolf
Born to be Wild (1968)

若い子は知らないかもしれないけど、ロック好きのオジサンやオバサンは誰でも知ってる名曲だ。

カナダの出身で、ロサンゼルスに移住して活動したバンド、ステッペンウルフの3枚目のシングルだ。1969年公開のデニス・ホッパー監督の映画『イージー・ライダー』で使用され、映画の世界的なヒットと共に、「ワイルドでいこう!」も全米2位の大ヒットとなった。

『イージー・ライダー』は、当時のアメリカ映画の常識をぶち壊したような映画だった。

社会からドロップアウトし、大型バイクにまたがって自由を謳歌する旅に出た若者たちを、リアルな映像で荒っぽく奔放に描いた、史上稀にみるほどクールでロッキンな映画だ。

映画の全編にリアルタイムのロック・ミュージックが使われたのもほとんど初めてのことだった。アメリカン・ニューシネマの代表作として広く知られ、その後もカウンター・カルチャーの象徴的な作品として時代を超えて支持された。

中でもこの曲は、ハーレーで疾走する2人の映像になによりもうまくハマっていた。
単に映像と音楽の雰囲気が合ってるというだけのものではなく、その志や目指すものを含めて、映画とロックがシンクロした初めての瞬間だったのかもしれない。

また、この曲は「ヘヴィ・メタルの嚆矢」とも言われる。
当時としてはハードなサウンドと、2番の歌詞に「heavy metal thunder」というフレーズがあり、これがロック・ミュージックにおけるヘヴィ・メタルというワードの初出なのだそうだ。

話は逸れるがわたしは若い頃からデニス・ホッパーが好きで、彼の監督作や出演作はかなりマイナーなものまでビデオレンタルで探し出して、そのほとんどを見つくしたものだ。

監督としても役者としても素晴らしい、破天荒な天才なので、わたしは「アメリカの勝新太郎」と呼んでいる。

Steppenwolf – Born To Be Wild (1969)

(Goro)