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Elvis Presley
“Elvis’ Golden Records” (1958)
1958年3月にリリースされた本作は、エルヴィスの4枚目のアルバムだ。エルヴィスのRCAにおけるデビューから2年間のヒットシングルを収録している。
「ロック史上最初のベストアルバム」として知られているが、A6以外はすべてアルバム初収録なので、ベストというよりはシングル集に近い内容だ。当時のアルバムは「シングルの寄せ集め」的な内容のものが普通だったので、このアルバムもそれほど変わったものではないし、4枚目のオリジナル・アルバムとしてカウントしても構わないように思う。カッコ内はシングルチャートの最高順位。
SIDE A
1 ハウンド・ドッグ(全米1位、全英2位)
2 ラヴィング・ユー(全米20位、全英24位)
3 恋にしびれて(全米1位、全英1位)
4 ハートブレイク・ホテル(全米1位、全英2位)
5 監獄ロック(全米1位、全英1位)
6 ラヴ・ミー
7 トゥー・マッチ(全米1位、全英6位)
SIDE B
1 冷たくしないで(全米1位)
2 心のうずく時
3 テディ・ベア(全米1位、全英3位)
4 ラヴ・ミー・テンダー(全米1位、全英11位)
5 トリート・ミー・ナイス(全米19位)
6 どっちみち俺のもの(全米20位)
7 アイ・ウォント・ユー、アイ・ニード・ユー、アイ・ラヴ・ユー(全米1位、全英14位)
アルバムは全米3位の大ヒットとなった。
エルヴィスの全盛期、間違いなく最も人気と勢いのあった時期をギュッと詰め込んだ感じのアルバムだ。
わたしはこの時代のスタンダードポップスみたいな感じのバラードというのがやや苦手なので、好きな曲は問答無用のロケンロールの「ハウンド・ドッグ」「監獄ロック」、ジャンル不明だがただただシビれる「ハートブレイク・ホテル」、チープ・トリックのカバーも大ヒットした「冷たくしないで」などだ。
そしてなによりこの時期のエルヴィスの声、「ハートブレイクホテル」や「アイ・ウォント・ユー、アイ・ニード・ユー、アイ・ラブ・ユー」などで聴かせる、低い大人びたセクシーな声と高い少年のような焦燥感のある声が入り混じる歌い方に、成長途上の若者の生々しい青臭さをリアルに感じて、惚れてしまいそうな気分になったものだった。
↓ 全米1位、全英2位の大ヒットとなった「ハウンド・ドッグ」。
↓ 全米1位、全英14位となった「アイ・ウォント・ユー、アイ・ニード・ユー、アイ・ラヴ・ユー」。少年のような声と大人びた声が入り混じるのが好きだ。
(Goro)