【70年代ロックの名曲】
Carole King – I Feel the Earth Move
Carole King – I Feel the Earth Move
キャロル・キングのソロ2ndアルバム『つづれおり(Tapestry)』は15週連続全米1位というモンスター・セールスを記録した。それまでの、多分に問題意識やメッセージ性が含まれていた60年代のフォークやロックに変わって、個人的で内省的な言葉を紡ぐ新しい時代のシンガー・ソングライターによる象徴的な作品だった。
キャロル・キングは60年代には元夫の作詞家ジェリー・ゴフィンとのコンビで様々なアーティストに曲を提供して大ヒットを連発した作曲家だった。
その昔、日本では「男は度胸、女は愛嬌」なんてことを言ったものだが(今なら差別的として、愛嬌のない人々から糾弾されるに違いない)、彼女が60年代に書いた楽曲にはまさにそんな「愛嬌」の魅力にあふれる楽曲が多かった。
しかし、このソロ・アルバムでは自分で歌うことを前提に、自ら歌詞も書き、愛嬌だけではない素の自分を曝け出したことで、より深く心に響き、共感できる音楽へとさらに成長を遂げた。
この曲はアルバムのオープニングを飾る、力強くてアグレッシヴな曲だ。どうやら性行為のことを歌っているらしい、かなり大胆な内容だ。
そんな中でも、ちゃんと愛嬌がチラリと見える瞬間もあるのが、彼女らしい。
そういう女性にわたしは滅法弱いのだ。
Carole King – I Feel the Earth Move (Official Audio)