ヒストリー・オブ・ロック 1962【そして西海岸ではサーフ・ミュージックが】Greatest 10 Songs
1962 アメリカの東海岸ではニューヨークを中心にフォーク・ブームが巻き起こり、そして西海岸ではカリフォルニアを中心にサーフ・ミュージックが流行していた。ロックンロールの聖火が風前の灯となっていた時代に、その火種を受け継いだのがこのサーフ・ミュージックだった。 ガールズ・ポップも...
メジャーからマイナーまで、ロックが地上最強だった時代の名曲や名盤をお薦めしたりしなかったりするブログです。(2024年9月『ロックの快楽』より改題)
1962 アメリカの東海岸ではニューヨークを中心にフォーク・ブームが巻き起こり、そして西海岸ではカリフォルニアを中心にサーフ・ミュージックが流行していた。ロックンロールの聖火が風前の灯となっていた時代に、その火種を受け継いだのがこのサーフ・ミュージックだった。 ガールズ・ポップも...
1961 ジョン・F・ケネディが史上最年少の43歳で第35代合衆国大統領に就任し、ソ連は世界初の有人宇宙飛行を成功させて世界を驚かせたこの年は、新しい風が吹きはじめた時代だった。 アメリカ東海岸にはニューヨークを中心に"フォーク・ミュージック・リヴァイヴァル"とも呼ばれる、フォー...
1960 いよいよ1960年代に突入、というわけだけれども、神の怒りか悪魔の悪戯か知らないけれども、前年までにほぼ殲滅されてしまったロックンロールは、さらなるトドメをさされる。 4月17日深夜、イギリス・ツアー中のエディ・コクランとジーン・ヴィンセントが乗った車がカーブを曲がり切...
1959 前年に、エルヴィス・プレスリー、リトル・リチャード、ジェリー・リー・ルイスがシーンから去ってしまうと、栄華を誇ったロックンロールの人気にも翳りが見え始めた。 そして、さらに決定的な出来事が起こる。 1959年2月3日未明、ツアー中のバディ・ホリー、リッチー・ヴァレンス...
1958 東京タワーが完成し、フラフープが大流行したこの年、ロックンロールの象徴的名曲として知られるチャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」や、彼にとってチャート最高位を記録した名曲「スウィート・リトル・シックスティーン」が大ヒットした。 チャックは絶好調だし、コクランやホリー...
1957 1957年、この年コカ・コーラが発売された日本でも、ロカビリー・ブームが巻き起こり、それまでジャズ喫茶だった店が次々とロカビリー喫茶に衣替えしたという。ロックンロールは世界中の若者の心を捉え、社会現象となるほど過熱した。 そして、天才メガネ君が登場する。 彼はそれ...
というわけですでに始まっちゃってるのだが、この新シリーズ《ヒストリー・オブ・ロック》は、ロックンロールが誕生した1955年から、1年刻みで、各年を代表する名曲を10曲ずつ選んで、ロックの進化や変遷、ロックの歴史がわかりやすい形で目に見えるようなものになるといいな、という企画である。 選曲の基準...
1956 おっかなびっくり、新シリーズ始動! ロックンロール誕生の1955年から、1年10曲ずつで、ロックの変遷と歴史を辿る、「ヒストリー・オブ・ロック」シリーズです。 今回はその第2弾、エルヴィス旋風が巻き起こった1956年の10曲。 エルヴィス・プレスリーは前年、地元...
1955 "ロックンロールの誕生"をどの時点とするかには諸説あるけれども、一般的には1955年に映画『暴力教室』に使用されたビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が、初めて世界的ヒットを記録したロックンロールであることがよく知られ、わたしもそれをロ...
およそ4カ月に渡って、ボブ・ディラン関連の記事を中心に書いてきたけれども、これで一応最後です。 最後は、たぶんロック・アーティスト史上最も多くその作品がカバーされてきたと思われるボブ・ディランの、数えきれないほどあるカバー・ソングの中から、わたしが選んだ名カバー、ベスト20を紹介したいと思いま...
【カバーの快楽】 Bruce Springsteen - Chimes Of Freedom 先週、バーズのカバーでも紹介したボブ・ディランの名曲「自由の鐘」を、ブルース・スプリングスティーンが1988年の欧州ツアーでカバーしたライヴ録音だ。 このライヴが『Chimes Of Freedom』の...
ボブ・ディランの全アルバムも聴き終わってホッと一段落のはずでしたが、なぜかいまだに日々ディランを聴き続けています。 彼の独特の声と深い音楽性は一度ハマり込むとなかなか抜け出せない底なし沼みたいな、しかもちょうど適温で体の芯から温めてくれるような、癒しにもなれば活力にもなるような、わ...
【カバーの快楽】 George Harrison - If Not For You 原曲はボブ・ディランが1970年10月に発表したアルバム『新しい夜明け』収録曲だ。 そしてこのジョージ・ハリスンのバージョンは、そのわずか1か月後に発表されたソロ第1作『オール・シングス・マスト・パス』...
お待たせしました。昨日の続きです。 昨日は30位から11位までを選んだので、残るはいよいよベスト10です。 30位⇒11位はこちら (文中のアルバムタイトル部分をクリックするとアルバムの過去記事が読めます) 第10位 サブタレニアン・ホームシック・ブルース(1965) Subt...
スタジオアルバムも、ライヴ盤も、ベスト盤も、ブートレッグ・シリーズも、ディランのアルバムをひと通り全部聴いたところで、わたしが愛するディランの名曲、ベスト30を選んでみようと思う。 でもそうやって全部聴いて、あらためて奇を衒うことなく素直に率直に選んだ結果は、そのままベスト盤にできるぐらいの、...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 70枚目】 Bob Dylan "Springtime in New York:The Bootleg Series, Vol. 16 1980-1985" 現時点でのディランの最新アルバムはこのブートレッグ・シリーズ第16集だ。 1980年から85年にリリース...
【ボブ・ディランのアルバム全部聴いてみた 69枚目】 Bob Dylan "Rough and Rowdy Ways" 現時点では最新の、ディラン79歳のオリジナル・アルバム。しかも2012年のテンペスト以来、8年ぶりの全曲ディラン作だ。 朗読のような曲もあれば、スタンダード風の曲もあり、「グッ...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 68枚目】 Bob Dylan "The Bootleg Series Vol. 15: Travelin' Thru, 1967–1969" ブートレッグ・シリーズ第15集は、1967~69年の『ジョン・ウェズリーハーディング』『ナッシュヴィル・スカイライン』...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 67枚目】 Bob Dylan "The Bootleg Series Vol. 14: More Blood, More Tracks" ブートレッグ・シリーズの第14集は、ディランの最高傑作として挙げられることも多い1975年発表のアルバム『血の轍(Bloo...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 66枚目】 Bob Dylan “Live 1962-1966” この年、フジ・ロックに初参戦したディランの来日記念盤。日本の独自企画だが、海外でもリリースされたようだ。 1962年から66年というディラン初期の黄金期の、1966年のもの以外はすべて初CD化と...
【80年代ロックの快楽】 The Vaselines - Son of a Gun スコットランド出身のユージン・ケリーとフランシス・マッキーによる男女ユニット、ザ・ヴァセリンズは、先週のミート・パペッツと同様、ニルヴァーナに大きな影響を与えたバンドである。当時も今もほとんど無名であることも共通し...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 65枚目】 Bob Dylan "The Bootleg Series Vol. 13: Trouble No More 1979–1981" これはいいねえ。 いつになくご陽気なジャケもいい。 ブートレッグ・シリーズの第13集は、ディランがキリスト教にハマっ...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 64枚目】 Bob Dylan "Triplicate" ディラン75歳のアルバムはまたしてもスタンダードのカバー集。これで3作連続だ。しかも今度はCD3枚に10曲ずつ収録した3枚組ときた。 前2作を評価する言葉を持たないわたしは「激ムズ」と表現するしかなかっ...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 63枚目】 Bob Dylan "The Real Royal Albert Hall 1966 Concert" 以前に紹介したが、大昔から流通していた有名なブートレッグで、1966年5月17日の英マンチェスターのフリー・トレード・ホールでのライヴを録音したも...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 62枚目】 Bob Dylan "Fallen Angels'" ディラン75歳の誕生日の5日前に発売されたアルバムは、約1年前に発売されたフランク・シナトラのカバー集『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』のセッションで録音したものの残りを蔵出しした、続編である。 ...
【90年代ロックの快楽】 Meat Puppets - We Don't Exist 前年にニルヴァーナと『MTVアンプラグド』で共演して一躍注目を浴びたミート・パペッツは、その追い風の勢いのままに、1994年4月に発売された8thアルバム『トゥー・ハイ・トゥー・ダイ(Too High to Di...
申し訳ないが、今回はロックとはなんの関係もない話だ。だからこのブログに書くべきことではないかもしれないが、わたしは書かずにはいられない。 今からつい4時間ほど前、たまたまスマホで開いたSNSから、小説家の西村賢太氏が昨夜急死したという記事が目に飛び込んできた。 反射的に目...
【80年代ロックの快楽】 Meat Puppets - Up On The Sun 米アリゾナ州出身のミート・パペッツは最初、ハード・コアバンドとしてデビューした。 しかしすぐにそのスピードに飽きてしまい、2ndではスピードを落とした、パンクとサイケとカントリーのごた混ぜの暗黒のような名盤を産み落...
【カバーの快楽】 Nirvana – Lake Of Fire 1993年11月18日、ニルヴァーナのMTVアンプラグドで演奏された、ミート・パペッツのカバーだ。原曲は、1984年にリリースされた名盤2nd『ミート・パペッツⅡ(Meat PuppetsⅡ)』に収録されている。 このMTVアンプラ...
【ディランのアルバム全部聴いてみた 61枚目】 Bob Dylan "The Bootleg Series Vol. 12: The Cutting Edge 1965–1966" ブートレッグ・シリーズの第12集は、65年から66年という『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』『追憶のハ...