
Red Hot Chili Peppers
Scar Tissue (1999)
前作から4年ぶりとなった7thアルバム『カリフォルニケイション』からの先行シングル、で1999年5月にリリースされ、全米9位、全英15位のヒットとなった。
レッチリのシングルが全米チャートのトップ10入りを果たしたのは「アンダー・ザ・ブリッジ」以来8年ぶりのことであり、グラミー賞の「最優秀ロック・ソング賞」も受賞した名曲だ。
「Scar Tissue」とは、薬物中毒者の体に出る瘢痕のことだそうで、アンソニーの自伝のタイトルにもなっている。それはきっと彼の体と心に刻み込まれ、肉体的にも精神的にも完全に消えることのない烙印のようなものなのだろう。
わたしはこの曲のMVが好きだ。レッチリの中ではいちばん好きかもしれない。
MVの4人はズダボロである。
なにをやらかしたのか、ボッコボコにされて、街を追い出されて、あてもなく、次の新天地を探している途中のようにも見える。
まるで、彼らの復活作となる『カリフォルニケイション』という新境地のアルバムに辿り着くまでのワン・シーンのようですらある。
マッチョでワイルドでユーモアに溢れたイメージの彼らが、今までひた隠しにしていた、弱さや苦悩といった、素の顔を初めて曝け出したかのようだ。
『カリフォルニケイション』は、すべての歯を失ったほどの重度のヘロイン中毒と鬱病から生還を果たした、ジョン・フルシアンテの復帰作でもあった。バンドは再び彼を迎えるにあたって、自然にマッチョの仮面を脱ぎ捨てたのかもしれない。
フルシアンテの、哀愁漂うヒリついたギターが本当に素晴らしい。
(Goro)