Oasis
Wonderwall (1995)
オアシスのアルバムでは、2ndの『モーニング・グローリー』がダントツで好きだ。
90年代最高のロックアルバムのひとつだと思っている。
今聴くと冒頭の「Hello」からヘヴィなサウンドが胃に重すぎる感じがするけど、まあこれは時代なので仕方がない。
轟音ギターやヘヴィなサウンドを競い合っていたような時代だったからだ。
そんな中でオアシスはいち早く、ヘヴィなだけじゃないぜ、というところを、このアルバムで見せつけた。
1stアルバムまでのオアシスは、イギリスでは爆発的な売れ方をしていたものの、アメリカでは全然だった。
しかし2ndアルバムからこの「ワンダーウォール」がシングルカットされると状況が変わった。全英1位、そして全米でも8位まで上がる大ヒットとなり、大西洋を渡ってアメリカにもオアシスの名を轟かせた。さらに世界各国でも大ヒットし、オアシスはついに世界的なブレイクを果たしたのだ。
ヘヴィなだけではないこともあらためて評価されたし、全楽曲を書いていたノエル・ギャラガーのソングライティングの才能にも注目が集まった。
90年代の英国ロックは、個性的で勢いのあるバンドもたくさんいたものの、今ひとつ小粒で持久力がなく、1発2発で消えてしまうものも多かったし、なかなか世界の舞台に立てるまでに至らなかった。
しかしこりゃ、ついにホンモノが出てきたなあ、などとわたしは大いに感動しながらこの曲を聴いたものだった。
(Goro)