ジェームス・テイラー/スウィート・ベイビー・ジェイムス (1970)【’70s Rock Masterpiece】

【70年代ロックの名曲】
James Taylor
Sweet Baby James (1970)

米マサチューセッツ州ボストン出身のシンガー・ソングライター、ジェームス・テイラーは、あのビートルズが立ち上げた、あの不幸なアップルレコードの第1号契約アーティストとして1968年にアルバム『ジェームス・テイラー』でデビューした。

あのビートルズが立ち上げたレーベルの第1号アーティストという触れ込みなら相当話題になったはずだが、レコードはまったく売れなかった。そして当時のアップル社内の混乱や、自身の交通事故などもあって、早々と契約を打ち切られてしまう。

失意の中、翌年にワーナーと契約することができて帰国し、再デビュー作『スウィート・ベイビー・ジェイムス』をリリースする。

シングル・カットされた「ファイアー・アンド・レイン」が全米3位まで上がる大ヒットとなって注目を集め、1970年代のシンガー・ソングライター・ブームを象徴するアーティストのひとりとなった。

今回選んだのはそのアルバムのタイトル曲だ。わたしはこの曲がとても好きだ。
わたしはジェイムス・テイラーは、不勉強なことにこのアルバムとベスト盤しか聴いていないが、この子守歌的な曲を寝る前によく聴いたものだ。

わたしはこの人の音楽に、圧倒的な「孤独」を感じてしまう。聴いているとズルズルと引き摺り込まれそうな、孤独の沼を感じるのだ。

それがときには心を癒すものに聴こえる時もあれば、ときには近寄り難く感じるときもあるのだ。

(Goro)

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