カーリー・サイモン/うつろな愛 (1972)【’70s Pops Masterpiece】

【7inch】Carly Simon - You're So Vain うつろな愛/カーリー・サイモン (1973) 45rpm

【70年代ポップスの名曲】
Carly Simon
You’re So Vain (1972)

ニューヨーク出身のシンガー・ソングライター、カーリー・サイモンが1972年11月にリリースしたシングルだ。全米1位、全英3位、日本でもオリコン11位と、世界的な大ヒットとなった。

自分を捨てたモテ男に対する攻撃的な歌詞、彼女らしい印象的でカッコいい歌メロ、強めに歌う伸びのある声が素晴らしい。

恋多き女であるカーリー・サイモンは、俳優のウォーレン・ビーティやミック・ジャガーとも浮き名を流し、ちょうどこの曲を発表した年にジェイムズ・テイラーと結婚している。

この歌はいったい誰のことを歌っているのかというのが当時話題になったそうだが、2番の歌詞には「競馬であなたの馬が勝った」というフレーズがあり、当時競走馬を所有していたウォーレン・ビーティのことではないかと噂された。後年、2番の歌詞は確かに彼をモデルにしているとカーリーは認めている。

そしてこの曲のバック・ヴォーカルを務めているのは、これも元カレのミック・ジャガーである。

もともとバック・ヴォーカルにはニルソンが呼ばれて来ていたのだが、ミックがスタジオにたまたま遊びに来て、そのまま参加したらしい。ニルソンは「自分のバージョンよりいいと感じたから譲った」と語っているそうだが、大先輩のスーパースターでしかも元カレときたら、出来がどうあれ譲らざるを得ないだろう。

おかげで、カーリー・サイモンは元カレと一緒に、別の元カレを罵倒する歌を歌うという、ずいぶんな性悪女みたいな状況になったのである。

それにしても、奔放な女性である。
こういう女性がモテるんだろうな、というのはもう、ジャケットの写真からでもよーくわかるのだけれども。

(Goro)