
1950年代に「ロックンロール(Rock And Roll)」が誕生すると、世界中の若者たちに支持され、爆発的に流行しました。それは20世紀における最も影響力の大きかった文化のひとつであり、間違いなく世界を変えた音楽でした。
しかし、流行り廃りの激しいポピュラー・ミュージックの世界で、残念ながら現在ではあまり主流とは言えなくなってしまいました。
今後、「ロックンロール」がどんな音楽か知らないという若い世代も出てくることでしょう。いや、もう出てるのかな。寂しいことに。
そんな若者たちが「ロックンロールってなに??」と思ってググッてみたときに、それがどんな音楽か簡単にわかる記事を残しておこうというわたしの老婆心で、この記事を書いてみました。
すべて、タイトルに「ロックンロール」が付く名曲ばかり、10曲を選んでみました。これを聴けば間違いなく、ロックンロールとはどんな音楽かがわかるはずです。だってすべて「ロックンロール」と名乗っているわけですから、ロックンロールではない楽曲はひとつもありません。
「ロックンロール」には、その音楽のカタチに明確な決まりがあるわけではありませんが、そこに共通する、シンプルだけど、熱くて、ワイルドで、心躍る音楽ということをわかってもらえれば充分だと思います。
すべては一時代前の、20世紀の音楽ですが、一人でも多くの若者に「こんなにカッコいい音楽だったんだ!」と思ってもらえるといいなあ、と願っています。
ロックンロール・ミュージック(1957)
Chuck Berry – Rock and Roll Music
まずはロックンロールの創造者、チャック・ベリーによるこの曲から。
全米8位の大ヒットとなった曲で、1966年のビートルズの来日公演でオープニング・ナンバーとして披露されたことでもよく知られている。
すべてのロックンロールは、その家元であるチャック・ベリーのバリエーションに過ぎない、と言っても過言ではないほど、本家本元のロックンロールの正しき姿である。
ロックン・ロール・フーチー・クー(1970)
Johnny Winter And – Rock and Roll, Hoochie Koo
エネルギッシュなヴォーカルと爆裂ブルース・ギターのテキサスの白い暴れ馬、ジョニー・ウィンターの4thアルバム『ジョニー・ウィンター・アンド』収録曲。
「ジョニー・ウィンター・アンド」というのはここで演奏している4人のバンド名だが、そのうちの一人、ギタリストのリック・デリンジャーが書いた曲だ。
ロックン・ロール(1972)
Led Zeppelin – Rock and Roll
史上最高のハード・ロック・バンドによる、ハード・テイストなロックンロール。バンドの一体となった推進力とグルーヴ感が凄い、刺激的で剛速球のロックンロールだ。
イッツ・オンリー・ロックンロール(1974)
The Rolling Stones – It’s Only Rock’n Roll
史上最強のロック・バンド、ローリング・ストーンズの代表曲のひとつで、「たかがロックンロール、でも大好きなんだ」と歌う。全米16位、全英10位のヒットとなった。
ロックンロール黄金時代(1974)
Mott The Hoople – The Golden Age of Rock ‘n’ Roll
70年代イギリスのグラム・ロックから、モット・ザ・フープルによるロックンロール。シンプルにロックンロールの楽しさとカッコ良さが存分に伝わる、まさに華やかなりしロック黄金時代の名曲だ。
ロックンロール・オールナイト(1975)
Kiss – Rock and Roll All Nite
先にスタジオ・バージョンでシングルが発売されたときはパッとしなかったが、半年後にライヴ・バージョンでもう一度シングル・カットされると、全米12位のヒットとなった。
圧倒的にライヴ・バージョンのほうがいいのがいかにもキッスらしい。彼らの代表曲として知られる永遠の名曲。
ロックンロール・ニガー(1978)
Patti Smith – Rock N Roll Nigger
NYパンクの女王による激烈なロックンロール。英語圏では禁止用語の代表格のひとつで、黒人に対する差別的なワード「Nigger」を連呼する曲だが、ここでは「Nigger」を「常識を超えた異端であり、圧倒的にパワフルで強い存在」として再定義して使っていると言う。
まあこんなことはパティ・スミスだから許されるのだろうな。他の人なら大炎上だ。
リメンバー・ロックンロール・レディオ?(1980)
Ramones – Do You Remember Rock ‘n’ Roll Radio?
個人的には史上最高のロックンロール・バンドだと思っている、ラモーンズの代表曲。
フィル・スペクターのプロデュースによる独特の音作りで、60年代ポップスのテイストもある、ラモーンズとしては最もキャッチーな曲のひとつだ。
アイ・ラヴ・ロックンロール(1981)
Joan Jett & The Blackhearts – I Love Rock ‘n Roll
女性のみのロック・バンドのはしりとなったランナウェイズのギタリストであり、ジョーン・ジェットによる、ジ・アローズのカバー。全米1位の大ヒットとなった。ラウドなギターがカッコいい。
Oasis – Rockn’ Roll Star
80年代にはやや下火になってしまったロックンロールは、90年代に復活した。その代表格がイギリスのオアシスで、これは彼らの1stアルバムの1曲目に収録された象徴的な曲。
市営住宅に住むアマチュアの頃から歌っていた曲で、「オレは輝くスターとして生きるんだ。今夜オレはロックンロールスターだ」と歌う、イカれ野郎の妄想みたいな曲だけど、しかし彼らはそれを現実にしてしまった。これこそ究極のロックンロール・マジックと言えるかもしれない。
ロックンロールよ、永遠なれ。
(Goro)