The Police
Message in a Bottle (1979)
2ndアルバム『白いレガッタ』の先行シングルとして1979年9月に発売され、英国シングルチャートの1位をはじめ、世界的に大ヒットしたポリス初期の代表曲だ(なぜかアメリカでは全米74位と伸びなかったけれども)。
ドラマーのスチュアート・コープランドも「“Message in a Bottle”こそポリス究極の曲だ。3人が最高の形で噛み合った」と語ったように、ポリスの最高傑作であると同時に、わかりやすく、キャッチーな楽曲だ。そして歌詞がまた面白い。
僕は遭難者、孤独な日々を送ってる
僕のほかにはだれもいない
だれか僕をこの孤独から救ってくれ
そうビンにメッセージを詰めて
世界に向けてSOSを送ったんだある朝、海岸で信じられない光景を見た
数えきれない数のボトルが海岸に打ち上げられていた
孤独なのは僕だけじゃなかった
世界中には数えきれないほどの
孤独な遭難者たちが、家を探し求めてるんだ
(written by Sting)
まるで今の時代の、SNSで繋がり合う世界中の孤独な人々のことを歌っているようだ。
SNSのおかげで孤独ではないような気分になるけれど、それで本当に孤独でなくなるわけではない。孤独であることを忘れられるだけだ。
誰にも会わず、誰とも口をきかず、家から一歩も出なくても、孤独であることを忘れることができるのが、現代社会だ。
たぶん、ポリスが”Sending out a S.O.S.”と歌ったあの時代よりも遥かに、孤独な遭難者たちは増えているに違いない。
(Goro)