Sex Pistols
God Save The Queen (1977)
この3分半のミュージックビデオを、この年になってもまだ「うわっ。カッコえ」なんて思いながらしっかり最後まで見てしまうわたしはやっぱり阿呆なのだろうか。
たぶんそうなのだろう。
でもそういう阿呆はきっとたくさんいるので、そんなに恥ずかしいとも思わない。
セックス・ピストルズの2枚目のシングルとして1977年5月にリリースされ、全英シングルチャートの2位まで上昇する大ヒットとなった曲だ。
今の時代にあらためて見ると、上のスリーブ・デザインからして恐るべきものだが、しかしそもそも英国女王に対する批判や、当時の英国の社会状況なんて日本人のわたしには知ったこっちゃない。
わたしはただ、彼らのラウドなギターとキレのいいヴォーカルが素晴らしい、スピード感あふれるロックンロールとして最高の評価をしているだけなのだ。
でも、この一節は好きだ。
おれたちはゴミ箱に捨てられた花だ
機械みたいな人々にとって、おれたちは毒みたいなもんだろう
(written by Glen Matlock, John Lydon, Paul Thomas Cook, Stephen Philip Jones)
最後は”No Future!”を連呼するどこまでもネガティヴな歌詞なのに、わたしはこの曲を初めて聴いた青春時代も、それを口ずさんでいるととても気分が良かった。
世界を鼻で笑うようなユーモアと、最高のロックンロールが持っている理由なきポジティヴなパワーは、15歳で社会に飛び込んだもののあまりの世の中の冷たさにもう凍死寸前だったわたしにとって、ほんの少しでも身体が温まり、生き延びようとする熱い気持ちが甦ってくる、かけがえのないものだったのだ。
なんなら中身は今でもそんなに変わっていないのかもしれないけれども。
(Goro)