Procol Harum
A Whiter Shade Of Pale (1967)
プロコル・ハルムは1967年5月にこのシングル「青い影」でデビューしたイギリスのバンドだ。
このデビュー・シングルは、いきなり全英シングルチャート6週連続1位という大ヒットとなった。
山下達郎は当時この曲をラジオで聴いてレコード店へ走り、その日のうちに100回は聴いたと語っている。ジョン・レノンはこの曲を「人生でもベスト3に入る名曲」と絶賛した。
プロコル・ハルムは、ヴォーカル&ピアノのフロントマン以外にもうひとりオルガンがいるというツイン・キーボードであり、他に、演奏には参加せずただ詩を書くだけのメンバーもいる、一風変わった6人編成のバンドだ。
冒頭のオルガンの旋律はJ.S.バッハの管弦楽組曲第3番の中の”Air”という曲(通称”G線上のアリア”)をアレンジしたものらしい。そのまんまではく、そう言われてみればどことなく、ぐらいの感じではあるけれども。
この曲の大ヒットから始まって、プログレとかアート・ロックとか呼ばれる連中がクラシックの名曲の一部を曲に取り入れたり、もしくはまるごとロック風にアレンジして演奏したり、ということをやるようになったけれども、わたしはそういうのとはあまり関わり合いにならないように生きてきた。たいていよくない結果に終わっているものだからだ。
しかしこの曲はよくできている。オルガンのイントロは一発で耳に残るし、せつなくも熱い歌メロがいいし、なんといってもこのソウルフルなヴォーカルがカッコいいのだ。
原題は「白っぽい色」という意味なんだそうだが、なぜ「青い影」になったのかは謎だ。
↓ バッハの管弦楽組曲第3番の第2楽章 “Air”(通称”G線上のアリア”)
(Goro)