ジャーニー/クライング・ナウ (1981)

Who's Crying Now - Wikipedia

【80年代ロックの名曲】
 Journey
Who’s Crying Now (1981)

今年は前代未聞の大酷暑だ。なので聴く音楽も、自然と暑苦しい音楽を避けたくなる。

どちらかというとカラッとしたイーグルスや、濡れタオルのようなフリートウッド・マックなども聴いていたのだけど、残暑がまだまだ続く中、このジャーニーなんかも意外と涼味で心地よい。

イーグルス が昔ながらの扇風機とするなら、ジャーニーはもっとメカ的に作り込まれた冷風機のような感じだ。 

この曲はジャーニーにとって初の全米1位となった7枚目のアルバム『エスケイプ』からのシングルで、全米4位の大ヒットとなった。 

その昔、ジャーニーの音楽は「産業ロック」などと揶揄されたりもした。

「産業ロック」なんてもう死語なので、死語好きのわたしは使ったりもするけれど、売れることだけを目指して耳あたりの良いサウンドに仕上げた、商業主義的なロックということだろう。

けれども、彼らのファンはジャーニーやボストンの音楽を、わたしがセックス・ピストルズやニール・ヤングを聴くのと同じように、好んで熱心に聴いているだけなのだ。そう考えると、産業ロックのどこを批判すればいいのかわからなくなる。

かく言うわたしもジャーニーのそのサウンドの質感や、わたしの歩幅に合わない退屈なバラードとかが好みではなくてあまり聴いてこなかったけれども、残暑も厳しいこんな季節に、これ以上熱くなりたくないときに聴くには、この疲れないサウンドと涼味のあるメロディは合ってるなあとも思うのである。 

Journey – Who's Crying Now (Live 1981: Escape Tour – 2022 HD Remaster)

(Goro)