John Fogerty
Almost Saturday Night (1975)
1970年当時、アメリカン・ロックの王道のど真ん中、センターラインに立っていたのが、C.C.R.であり、その中心人物のジョン・フォガティだったとわたしは思う。彼に比べたらボブ・ディランやニール・ヤングでさえ、オルタナすぎるぐらいだ。
C.C.R.解散後の翌1973年に、ジョン・フォガティはソロ第1作『ザ・ブルー・リッジ・レンジャーズ(The Blue Ridge Rangers)』を発表するが、内容はカントリーや伝承曲のカバー・アルバムだった。
この曲は、実質的なソロ・キャリアの本格的なスタートと言える1975年発表の2ndアルバム『ジョン・フォガティ(John Fogerty)』からのシングルだ。全米78位と当時はヒットこそしなかったが、彼のソロの代表曲として広く知られている曲だ。
ジョン・フォガティらしい、余計なひねりなど一切ない、シンプルでどストレートな名曲だ。ラジオから流れてきた瞬間に思わず音量を上げ、耳に残るリフレインはその日寝るまで何度も口づさんでしまいそうだ。
しかしこのアルバムの後、彼がC.C.R.時代から所属したファンタジー・レコードの社長兼マネージャーと金銭や契約の問題で法廷闘争となり、C.C.R.時代の曲を歌うことが出来なくなってしまう。
そしてその後10年間、やむなく音楽活動を休止することになってしまうのである。
(Goro)