ジャニス・ジョプリン/ミー・アンド・ボビー・マギー (1971)【’70s Rock Masterpiece】

Me and bobby mcgee / half moon - Janis Joplin - ( 7'' (SP) ) - 売り手: djarba - Id:127161157

【70年代ロックの名曲】
Janis Joplin
Me and Bobby McGee (1971)

アウトロー・カントリー系のシンガー・ソングライター、クリス・クリストファーソンが書いたこの曲は、カントリー・シンガーのロジャー・ミラーが1969年に録音したのが最初だ。
その後、クリストファーソンも自ら歌って自身の1stアルバムに収録し、翌年にジャニスがカバーした。

さすがはジャニス、完全に自分のものにしてしまっている。
ジャニスが歌ったら誰もかなわないなあ、などとあらためて思う。

「自由だということは失うものが何も残っていないということ」というフレーズは、クリストファーソンが歌うと絶望的に哀しく胸に迫るものがあるけど、ジャニスが歌うとまるでそれが待ち望んでいた真の幸福のように、穏やかな喜びと希望に満ち溢れているかのように聴こえる。

1970年10月4日、L.A.でアルバムをレコーディング中だったジャニスは、宿泊していたホテルの部屋でアルコールとヘロインを過剰摂取して死亡しているところをマネージャーに発見された。死後18時間が経っており、手には小銭が握りしめられていた。

クリストファーソンはジャニスのスタジオに遺された「ミー・アンド・ボビー・マギー」のテープを聴いて、こう言ったそうだ。

「ジャニスのために書いたわけじゃないのに、ジャニスのことのようだ」

この曲はジャニスの死後にリリースされたアルバム『パール』に収録され、シングル・カットされると、全米1位に輝いた。ジャニスのシングルが大ヒットしたのは、これが最初で最後だった。

シャウトしまくるド迫力のジャニスもいいけど、こんなふうにカントリー・ソングをナチュラルに歌うジャニスもとてもいい。

もっとたくさんジャニス流のカントリー・ソングを聴いてみたかったな。

↓ カントリー歌手ロジャー・ミラーが1969年に録音したバージョン。

↓ 作者のクリス・クリストファーソンの1stアルバム『クリストファーソン』に収録されたバージョン。

(Goro)