J.D. Souther
You’re Only Lonely (1979)
J.D.サウザーはテキサス州で育ったこともあって、同州出身のロイ・オービソンから強い影響を受けたという。
この曲は1979年にリリースされた3rdアルバム『ユア・オンリー・ロンリー』からシングル・カットされ、全米7位の大ヒットとなり、日本でもオリコン洋楽シングルチャートの8位まで上昇した。
ロイ・オービソンの「オンリー・ザ・ロンリー」に似たところがあるし、歌声もロイ・オービソンを思い出させるような感じだ。パクりというよりは、心の師へのオマージュと言うべきだろう。
ちなみに、J.D.サウザーの生まれはデトロイトなので、テキサスに引っ越さなかったら、もっとべつの音楽をやっていたに違いない。こんな心にしみる名曲は生まれず、上半身裸で爆音のロックをやっていたかもしれない。
しかし彼はテキサスからさらにL.Aに移り住み、イーグルスのメンバーと共に曲を書いたり、リンダ・ロンシュタットに曲を提供し、プロデュースをするなどして、ウエストコーストの熱い時代を影で支えた。
わたしが中学の時に、この曲は日本でも大ヒットしていた。月刊明星の付録の歌本にこの歌が載っていたことをよく覚えている。当時のわたしにはまだこの曲の魅力はわからなくて、チープ・トリックやブロンディのほうが好きだったけれども。
久しぶりに聴くと、良いな。ソフト&メロウの極みだ。
思ってた以上にテンポが遅い。この遅さがいいなあと思った。
じんわりと心にしみる遅さだ。
(Goro)