Hanoi Rocks
Don’t You Ever Leave Me (1984)
1981年にデビューしたハノイ・ロックスは、グラム・ロックやパンク・ロック、ハード・ロックなどに影響を受けて独自に進化を遂げたフィンランドのバンドだ。
フィンランドのバンドなのにハノイというのがややこしいが、むかし小耳に挟んだ裏社会情報では、「チャイニーズ・ロックス」よりもさらに高純度のブツのことらしいと聞いたことがある。本当かどうかは知らない。
この曲は1stアルバムにも収録されているけれども、これは3rdアルバムに再収録されたほうのバージョンだ。
1stのラフな感じのバージョンもいいが、こちらはグッとテンポを落としてアレンジにも凝り、いかにも売れ筋の仕上がりになっている。
彼らは後に「バッド・ボーイズ・ロック」と呼ばれるスタイルを確立し、モトリー・クルーやガンズ&ローゼスなどに影響を与えた。
本国以外ではなぜか日本で人気があったバンドだったが、残念ながら自動車事故でドラマーを亡くし、デビューからわずか4年の1985年には解散してしまった。たぶんもう数年長く活動していたら、彼らは必ず世界的なスターになっていただろうと思う。
「バッド・ボーイズ・ロック」は一瞬のブームではなく、脈々と続くロックの人気ジャンルとして受け継がれていった。その意味でハノイ・ロックスもまた、ロック史にひとつの潮流を生んだ革命的なバンドのひとつだったと言えるだろう。
(Goro)