Garth Brooks
The Dance (1989)
アメリカ国内でこれまで最も多くのCD・レコードを売った米国人アーティストはだれかご存じだろうか?
エルヴィス・プレスリー?
マイケル・ジャクソン?
マドンナ?
それとも、イーグルス?
ブー。
答えはこの、ガース・ブルックスだ。米カントリー・ミュージック界のスーパー・レジェンドである。
彼は1989年にデビューしてから現在までに、米国でCD・レコードをトータル1億6千万枚以上売り上げたのだ。米国人以外のアーティストを合わせたとしても、彼はビートルズに次いで2番目である。
そうは言っても日本ではほとんど知られていない。本国と日本での人気の差が激しいアーティストのトップに君臨する男と言っても過言ではないだろう。
日本にはそんな情報すらあまり入ってこないが、カントリー・ミュージックというジャンルのアメリカ国内での人気の高さ (逆に言えば外国での人気の無さ) には、想像以上のものがあるのだ。
「ザ・ダンス」は1989年4月にリリースされたガース・ブルックスの1stアルバム『ガース・ブルックス』からのシングル・カットで、米カントリー・チャートの1位に輝いている。
わたしは最初にこの「ザ・ダンス」を聴き、ちょっと昭和歌謡みたいな懐かしさもあるシンプルなメロディと、その独特のキレのいい声に魅了されたのだ。さすがは1億6千万枚のCDを売った声だ。
彼は2001年に妻のトリーシャ・イヤウッド(彼女も有名なシンガーだ)と離婚してシングルファーザーになると、音楽活動と家庭の両立が難しいとして、43歳の若さであっさり引退してしまう。
しかしその後、2005年から活動を徐々に再開し、2014年には元妻のトリーシャ・イヤウッドとカムバック・ワールド・ツアーを行い、2019年からはスタジアム・ツアーも開始し、2023年には最新アルバムもリリースする、相変わらずのスーパースターぶりである。
日本では相変わらず、まったく知られていないけれども。
(Goro)