Dick Dale and His Del-Tones
Misirlou (1962)
サーフ・ロックのパイオニア、ディック・デイル&ヒズ・デルトーンズの62年のヒット曲だ。
クエンティン・タランティーノ監督の1994年の映画『パルプ・フィクション』でカッコよく使われていたことでリバイバル・ヒットした。わたしもそのときに初めてこの曲を知った。
わたしは当時映画館で働いていて、その映画の映写機も回していたので、日に3回はこの曲を聴いてそのたびにシビれていたけれども、それでも飽き足らず、サントラまで買ってしまった。わたしはサントラなんてほとんど買ったことがなく、あとは『イージー・ライダー』ぐらいしか持っていないので、よほど気に入ったということなのだ。
『パルプ・フィクション』に限らず、わたしはタランティーノ監督の選曲というのが好きで、映像作家としてはもちろんだけど、その音楽のチョイスについてもリスペクトしている。
この曲は、もともとはギリシャの1920年代の古い流行歌をアレンジした曲らしく、「ミザルー」とはエジプト人女性のことを指すらしい。だからちょっとエキゾチックな感じのメロディなのだ。
ディック・デイルは左利きのストラト弾きなのだが、弦を上下逆に張っている。最初に覚えた時に右利き用のギターをひっくり返して使っていたかららしいのだが、そのせいで独特の個性的な奏法となった。
サーフ・ミュージックとはいえ、ベンチャーズやビーチ・ボーイズなどとは一味違う、ガレージ・ロック的な激しさと疾走感がカッコいい。あのジミ・ヘンドリックスもディック・デイルに影響を受けたと公言しているほどだ。
↓ こちらは1995年のライヴ。YouTubeでたまたま見つけただけなので詳細はわからないけれども、前のめりのめちゃカッコいいドラムを叩いているのはどう見てもデイヴ・グロールだ。どういう共演?
(Goro)