【80年代ロックの名曲】
Dexys Midnight Runners
Come on Eileen (1982)
Dexys Midnight Runners
Come on Eileen (1982)
ケルティックとソウルを融合したような音楽性と、フィドルやバンジョーなどを使ったトラッドなサウンドが印象的なので、デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズはそういうバンドだと思いきやそういうわけではなく、アルバムや曲によって音楽スタイルをガラリと変えるバンドなのらしい。
「カモン・アイリーン」は1982年7月にリリースされた彼らの2ndアルバム『女の泪はワザもんだ!(Too-Rye-Ay)』からシングル・カットされ、全英1位、全米1位など、世界中で大ヒットした。
アルバムは、労働者たちが憩う工業都市バーミンガムのパブでのライヴ仕立てになっていて、この曲はその最後を飾る曲となっている。
ポップで印象的なメロディが、新鮮だがどこか懐かしい響きもするケルティック・サウンドで、お祭り騒ぎ的に繰り広げられるのが楽しい。
この曲の大ブレイクの後、長いツアーに出たバンドは、しかしリーダーのケヴィン・ローランドの完璧主義や強権的な態度、そしてツアーによる疲弊によって、続々とメンバーが脱退し、バンドは「ローランドと彼の雇われバックバンド」と化していった。
85年発表の次作『ドント・スタンド・ミー・ダウン』はセールス的に失敗し、翌年には事実上の解散となってしまった。
(Goro)