はじめてのデイヴ・エドモンズ【必聴名曲5選】5 Dave Edmunds Songs to Listen to First

From Small Things: Best of Dave Edmunds

デイヴ・エドモンズは、60年代にいくつかのバンドで活動した後、1970年にソロ・デビューしたイギリスのシンガー兼プロデューサーだ。

デビュー曲の「アイ・ヒア・ユー・ノッキン」がいきなり特大ヒットを記録し、その後もシンプルで親しみやすい作風でヒット曲をいくつか生んだ。

ブリンズリー・シュウォーツのアルバムをプロデュースし、同郷のニック・ロウとは共同作業をその後も続け、パブ・ロック界隈での活躍でも知られる。あのストレイ・キャッツを見出し、彼らの名盤1stをプロデュースしたのも彼だ。

彼の音楽はロカビリーやアメリカン・ポップス、ブルース、カントリーなど、古き良きアメリカへの憧憬を思わせるものだった。それはロックンロールへの原点回帰であり、パブ・ロックの精神的支柱のような存在でもあった。

ひとりで多重録音を重ねて楽曲を制作するなど、オタク気質で職人肌なところも好感が持てるし、あの鼻にかかった声も好きだ。

以下はわたしがお薦めする、最初に聴くべきデイヴ・エドモンズの名曲5選です。

アイ・ヒア・ユー・ノッキン(1970)
I Hear You Knocking

ソロとしてのデビュー・シングルでいきなり全英1位、全米4位の大ヒットとなったブレイク作。

原曲はファッツ・ドミノのヒット曲などで知られるソングライター、デイヴ・バーソロミューが1955年にR&B歌手のスマイリー・ルイスに提供し、米R&Bチャート2位となったヒット曲。

当時、このエドモンズ・バージョンをジョン・レノンが絶賛したこともよく知られている。

デボラ(1978)
Deborah

レッド・ツェッペリンが設立したスワンソング・レーベルに移籍したエドモンズが、1978年に発表したニック・ロウとの共作ナンバー。

どことなくキンクスの「ヴィクトリア」を思わせる佳曲だ。ヒットしなかったけど、わたしは大好きだ。

ガールズ・トーク(1979)
Girls Talk

5枚目のアルバム『リピート・ホエン・ネセサリー(Repeat When Necessary)』からのシングルで、エルヴィス・コステロの作。

全英4位のヒットとなり、「アイ・ヒア・ユー・ノッキン」と並ぶエドモンズの代表曲となっている。PVの演奏はニック・ロウなど、ロックパイルのメンバーだ。

クイーン・オブ・ハーツ(1979)
Queen of Hearts

ペダル・スティール奏者ハンク・デヴィートが書いたカントリー風の楽曲で、全英11位のヒットとなった。シンプルなのに才気煥発な名曲だ。

2年後にアメリカのカントリー歌手、ジュース・ニュートンによってカバーされ、全米2位の大ヒットとなった。

オルモスト・サタデー・ナイト(1981)
Almost Saturday Night

アルバム『トワンギン(Twangin…)』からのシングル・カット。シンプルなロックンロールなのにどこか新鮮な響きのする楽曲がエドモンズによく合っている。

オリジナルはジョン・フォガティが1975年に発表した曲で、彼のソロ時代の代表曲として知られている。

以上、はじめてのデイヴ・エドモンズ【必聴名曲5選】でした。

(Goro)