Goro一覧

【きょうの余談】ボブ・ディランのアルバムを全部聴いてみよう

このプログの新シリーズというか、ボブ・ディランのアルバムを全部聴いて、1枚ずつ感想を書いていくことにしようと思います。 わたしはディランは16歳の頃に初めて聴いて、それなりに好きになり、何枚かのレコードやCDを買って聴いてきたり、レンタルで聴いたりしてきた。たぶん20枚ぐらいは聴いたのではない...

もっと聴きたいパワー・ポップ【10組10曲】10 POWER POP Songs to Listen to Next

昨日公開した記事〈はじめてのパワー・ポップ【必聴10組10曲】〉の続編になります。 パワー・ポップに興味を持った方、もっと聴いてみたい方にお薦めする、さらに深い沼へとご招待する10組10曲です。 ほとんどがマイナーなバンドではあるけれども、なぜこれがもっと世間に知られていないのか...

はじめてのパワー・ポップ【必聴10組10曲】10 POWER POP Songs to Listen to First

〈パワー・ポップ〉という用語は、1970年代の後半に生まれた。 ロックであることは間違いないけれどもハード・ロックではないし、パンクほどトガってもいない。ニュー・ウェイヴと言うほど変わったものでもないし、ましてやブルースでもカントリーでもないという、ジャンル分けに困ったバンドを〈パワー...

はじめてのはっぴいえんど【必聴名曲5選】5 HAPPY END Songs to Listen to First

岡林信康の名曲ベストテンの記事でわたしは彼を「日本語ロックの開祖のひとり」と書いたが、それを支えたのがはっぴいえんどだった。 1970年に岡林の2ndアルバム『見る前に跳べ』に参加したはっぴいえんどは、岡林のツアーにも同行し、まるでボブ・ディランとザ・バンドのように、岡林がフォ...

ビッグ・スター【名曲ベストテン】BIG STAR Best 10 Songs

米テネシー州メンフィス出身のビッグ・スターは、売れなかったバンドだ。 1972年に地元のレーベルからデビューし、2枚のアルバムをリリースし、74年に解散した。完全に名前負けしてしまったバンドだった。 3枚目のアルバムも録音され、プロモーション用の見本盤がプレスされたものの、ど...

岡林信康【名曲ベストテン】NOBUYASU OKABAYASHI Best 10 Songs

岡林信康と言えば、1960年代末から70年代初頭にかけての日本のフォーク・ブームの中心人物であり、象徴である。彼は「フォークの神様」と呼ばれた。 さらに、わたしは彼を日本語ロックの開祖のひとりだと思っている。 ボブ・ディランを手本にして、はっぴいえんどなどに手伝ってもらい...

アヴィーチー【名曲ベストテン】AVICII Best 10 Songs

ポップ・ミュージックから「メロディ」が重視されなくなって久しい、とわたしは思っている。 古い音楽にはだれもが口づさみたくなるようなわかりやすい歌メロがあった。 しかしヒップホップの隆盛や、ロックやポップスのすでに「やりつくした感」やスタイルの変化もあって、いつのまにか新たな「メロディ...

ハッピー・マンデーズ【名曲ベスト5】HAPPY MONDAYS Best 5 Songs

その昔、1980年代後半に、イギリスにレイヴ・カルチャーというムーヴメントがあった。 英北西部の工業都市マンチェスターなどを中心に勃発した、若者たちが人里離れた廃校や巨大な倉庫を借り切って(ときには無断で)、一晩中大音量でアシッド・ハウスなどのダンス・ミュージックを流し、大麻やエクスタ...

さようなら、チャーリー・ワッツ

ついに来るべき時が来たという感じだ。 21歳のときにオリジナル・メンバーとして参加し、以来59年間、ストーンズのドラマーであり続けたチャーリー・ワッツが、昨日、天国へと旅立ってしまった。 チャーリーのドラムはストーンズの音楽の核みたいなものだ。正直、これでストーンズは長い歴史を終えたのだなと...

スウェード【名曲ベストテン】Suede Best 10 Songs

1992年、米国勢によるグランジ・ブームが世界を席巻し、英国ロックが停滞し始めた頃に救世主のように登場したのがスウェードだった。 ブレット・アンダーソンの中性的で妖艶なヴォーカルと、バーナード・バトラーのパンチ力と切れ味を備えたギターを中心にしたサウンドは、英国の王道ギター・ロックの待...

【きょうの余談】続〈さらば、娘よ〉

およそ1年半前、このブログで〈【きょうの余談】さらば、娘よ〉という、わたしの娘が高校を卒業して愛知県の実家を離れ、東京で専門学校に通うことになった経緯を書いた記事を投稿しました。今回はその続編です。ロックとはなんの関係もない、ただの余談ですので、興味のない方はごめんなさい、スルーして...

マーサ&ザ・ヴァンデラス【名曲ベスト5】MARTHA AND THE VANDELLAS Best 5 Songs

歌手になりたかった19歳のマーサ・リーヴスは、日中は他の仕事をしながら、夜はデトロイトのクラブで歌っていた。あるとき、彼女の歌がモータウンのスタッフの目に留まり、彼女に名刺を渡した。 彼女は早速その名刺を持ってオーディションを受けるためにモータウンを訪れたが、曜日を間違えていたためにオ...

キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン作品【必聴名曲10組10曲】The 10 Best Songs King & Goffin Wrote

早熟の天才少女キャロル・キングは1958年、16歳のときに自作の曲でレコード・デビューした。 残念ながらヒットはしなかったが、翌年にクイーンズ・カレッジでジェリー・ゴフィンと出会い、17歳で早熟の出来ちゃった結婚をすると、昼間は秘書の仕事をしながら子育てもしつつ、空いた時間にジ...

ブラー【名曲ベストテン】blur Best 10 Songs

1991年にデビューしたブラーの最初の印象は、デーモン・アルバーンのあの顔であり、「やけにハンサムなヴォーカルがいるバンド」というものだった。そしてそのせいでイギリスの新しい時代の顔になることを過度に期待され、背負わされてるような印象もあった。 最初こそ方向性が定まらずに迷走したものの、2...

シンディ・ローパー【名曲ベストテン】CYNDI LAUPER Best 10 Songs

シンディ・ローパーが1983年にド派手な原色の衣装とヘリウムガスを吸ったような声の、オシャレなのかカワイイのかおバカなのかわからないような強烈なキャラクターでデビューしたとき、実はすでに彼女は30歳だった。 ニューヨークのブルックリンに住み、職を転々としながら、一度バンドでデビューした...

ザ・ポリス【名曲ベストテン】THE POLICE Best 10 Songs

パンク・ムーヴメント真っただ中の1977年の英国にデビューしたポリスは、パンクを終わらせた元凶のひとつだったのではないかとわたしは睨んでいる。もちろん本人たちにそんな意識はなかっただろうけども。 すでに巨大産業化していたロックを、一瞬で色あせた過去のものにして若者たちの支持を得たパンク...

キッス【名曲ベストテン】KISS Best 10 Songs

わたしがキッスを知ったのは、小学校高学年ぐらいのことだ。 まだ洋楽なんてまったく興味もなかった頃、転校して来たばかりのちょっとマセた同級生の家に遊びにいったときに彼がLPレコードを見せてくれたのだ。たしか、『地獄の狂獣 キッス・ライヴ(Alive)』だったと思う。 レコードを聴かせて...

クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング【名曲ベストテン】CROSBY, STILLS, NASH & YOUNG Best 10 Songs

1968年7月、その2カ月前にバッファロー・スプリングフィールドを解散したスティーヴン・スティルスと、前年にバーズを脱退していたデヴィッド・クロスビー、そしてブリティッシュ・ビート・バンド、ホリーズのメンバーであるグラハム・ナッシュがジョニ・ミッチェルの家で出会った。 スティルス作の「...

パティ・スミス【名曲ベストテン】PATTI SMITH Best 10 Songs

60年代に世界中の若者たちを熱狂させた新しい音楽「ロック」は、70年代に入ると巨万の富を産む一大産業として軌道に乗り、ちゃっかり資本主義社会の経済システムに組み込まれ、カウンター・カルチャーとしては完全に死に体となっていた。 そんなロック・シーンを激震させたのが新しい世代の若者...

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ【名曲ベストテン】RED HOT CHILI PEPPERS Best 10 Songs

まさかレッチリがこんな世界的成功を収めるビッグ・バンドになるとは夢にも思わなかった。 わたしが彼らのことを知ったのは1980年代後半で、メンバーが全裸で股間に靴下だけをぶらさげてライヴをする奇天烈なバンドとしてだった。わたしは写真を見て爆笑し、好感は持ったものの、コミック・バンドの類か...

ザ・バンド【名曲ベストテン】THE BAND Greatest 10 Songs

若い頃にザ・バンドを聴いたとき、このバンドには当時のわたしがロックに求めた、疾走感、刺激的なサウンド、若々しい情熱、といった要素がすべて欠けている、と思ったものだ。全員じいさんなのかと思ったぐらいだった。 そんな音楽を最近は好んで聴くようになったのだから、わたしも年を取ったということだ...

マニック・ストリート・プリーチャーズ【名曲ベストテン】MANIC STREET PREACHERS Best 10 Songs

1991年に音楽雑誌などで「2枚組デビュー・アルバムで全世界で1位を獲って、解散する」と前代未聞の宣言をしてデビューし、本気で言ってるのかと冷笑する記者の前でリッチー・エドワースが自身の腕に「4REAL」とナイフで刻み、18針を縫う大怪我をするという一連の騒動は、わたしはなんなく悪目立ちが過...

はじめてのパブ・ロック【必聴10組10曲】10 Pub-Rock Songs to Listen to First

パブ・ロックの起源は、1970年頃に遡る。 元アニマルズのチャス・チャンドラーに招かれ、彼のプロデュースでデビュー・アルバムを録音するためにロンドンへやってきたサンフランシスコのバンド、エッグズ・オーヴァー・イージーが、そのロンドン滞在中にパブでアルバイト的に演奏したの...

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ハーダー・ゼイ・カム/キース・リチャーズ(1978)

【カバーの快楽】 Keith Richards The Harder They Come (1978)  1978年の12月にクリスマス・レコードとしてリリースされた、キース・リチャーズ初のシングル・レコードは、A面がチャック・ベリーの「ラン・ルドルフ・ラン」、B面にこのジミー・クリフの大...