進化を遂げたスマパンの大逆襲 〜スマッシング・パンプキンズ『サイアミーズ・ドリーム』(1993)【最強ロック名盤500】#40

Siamese Dream

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

【最強ロック名盤500】#40
The Smashing Pumpkins
“Siamese Dream” (1993)

スマパンの1stアルバム『ギッシュ』はわたしにとって、あのオルタナ大豊作の年だった1991年のアルバムの中でも十指に入るお気に入りだった。

新人とは思えない完成されたサウンドで、オルタナ・ムーヴメントの中心的存在、と勝手に思っていたのが、これを書くために調べているうちに知ったのだけれども、商業的には全米アルバムチャート195位と、大失敗に終わっていたらしい。同じブッチ・ヴィグのプロデュースによる、ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』とは、対照的な結果に終わったというわけだった。

まったく解せない。あの名盤が売れなかったなんて。本人たちも自信作だったようだが、思った以上に売れなかったようだ。

次も売れなかったらもう終わり、という背水の陣で制作に臨んだのが2ndアルバムとなる本作だ。プロデュースには再度ブッチ・ヴィグを起用し、リベンジに賭けた。

その結果彼らは飛躍的な進化を遂げ、前作を上回る名盤を作り上げた。それがこの『サイアミーズ・ドリーム』で、1993年7月にリリースされた。

【オリジナルCD収録曲】

1 天使のロック
2 クワイエット
3 トゥデイ
4 ハマー
5 ロケット
6 武装解除
7 ソマ
8 奇人U.S.A
9 マヨネーズ
10 宇宙少年
11 シルヴァーファック
12 スウィート・スウィート
13 ルナ

スマパンが新しい次元に移行したことを一瞬で理解させる、鳥肌が立つような「天使のロック」に始まり、続いてスマパン・グルーヴをよりハードに進化させた「クワイエット」で熱狂させ、そして永遠の名曲「トゥデイ」へと続く。

そこまで聴いただけで、このアルバムがこの年の屈指の名盤だということを確信したものだ。6曲目の「武装解除」はアレンジにも凝った新境地だった。これもまた大好きな曲だ。

ハードな重量感のあるサウンドだけでなく、ドリーミィな浮遊感もあり、良い意味でポップな聴きやすさも備わって、全体にバラエティに富み、音楽的な幅が一気に広がった。

全米10位、全英4位と商業的にも起死回生の大成功を収め、スマパンは生き残ったのだった。

↓ アルバムからの第1弾シングル「天使のロック」。米オルタナチャート7位のヒットとなった。

The Smashing Pumpkins – Cherub Rock

↓ 第2弾シングルとなった名曲「トゥデイ」。米オルタナチャート4位のヒットとなった。

The Smashing Pumpkins – Today

(Goro)