ザ・スティルス=ヤング・バンド/太陽への旅路(1976)

太陽への旅路

【コラボの快楽】
The Stills-Young Band
Long May You Run (1976)

バッファロー・スプリングフィールドで喧嘩別れし、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングでさらに2度目の喧嘩別れをして犬猿の仲と言われたスティーヴン・スティルスとニール・ヤングの、よせばいいのに3度目のコラボとなった、ザ・スティルス=ヤング・バンドのアルバム『太陽への旅路』のタイトル曲だ。

そしてアルバムの発売後、ツアーに出たものの、ニール・ヤングが途中でキャンセルし、案の定3度目の喧嘩別れとなった。

つい「よせばいいのに」なんて書いてしまったが、しかしこの曲はニール・ヤングらしい、コードの数が少なくて、バースとコーラスでメロディの変化もほとんどない、シンプル極まりない名曲だ。こういう曲を書かせたら彼の右に出る者はいない。

この二人ならではの音楽的な相性の良さを感じさせる素晴らしい出来だけれども、なぜか人間的な相性は最悪なのが、どうにももったいないのである。

(Goro)