ザ・ジャム/ザッツ・エンターテインメント (1980)

That's Entertainment (The Jam song) - Wikipedia

【80年代ロックの名曲】
The Jam
That’s Entertainment (1980)

ジャムの5枚目のアルバム『サウンド・アフェクツ』の収録曲で、シングル・カットはされなかったが、ジャムの代表曲としてよく知られた曲だ。

1977年にデビューしたジャムは、同年デビューのザ・クラッシュと同様に、80年代に入ると音楽の幅を拡げて成功を収めた。

『サウンド・アフェクツ』は全英2位、そして最後のアルバム『ザ・ギフト』は全英1位と、まさに人気絶頂、商業的にも最も成功していた時期に彼らは解散してしまう。

音楽性の幅を拡げてバンドは成長し商業的にも成功したのに、同時にそれが原因でバンド内の不和は高まり、やがて崩壊していった経緯はクラッシュもジャムもよく似ている。

創造的であろうとすることや音楽性の拡がりはちっとも悪いことではないのに、それがメンバー個々に温度差を生んでしまうのだろう。

AC/DCやラモーンズのように確固としたスタイルを持っているところは長く続くように見えるけど、その場合はまた飽きられるという致命的な問題も発生する。

やはりロックバンドで一生食っていくというのは、もうほとんど奇跡のような、むずかしい仕事なのだ。

解散したら支給されるような「バンド保険」なんていうのがあったらけっこう需要があるかもしれない。

この「ザッツ・エンターテインメント」は、それまでのジャムのスタイルにはなかった、アコギを前面に据えたサウンドと極めてシンプルな楽曲が、新鮮で強い印象を残す名曲だ。

The Jam – That's Entertainment

(Goro)