Eagles
Desperado (1973)
1973年4月にリリースされたイーグルスの2ndアルバム『ならず者』のタイトル曲だ。ドン・ヘンリーとグレン・フライによる共作である。
シングル・カットはされていないにもかかわらず、リンダ・ロンシュタットやカーペンターズ、ケニー・ロジャースなど、カバー・バージョンでのヒットも多く、イーグルス初期の代表曲となった。
哀切なメロディが美しく、一度聴いたら忘れられない。
西部開拓時代のアウトローを描いた歌であると同時に、自分たち(ロック・アーティスト)をならず者になぞらえて、そのハードな生き方に疑問を投げかけている歌でもあるらしい。
わたしには、薄給で独り暮らしの身で、自由なのか不自由なのかよくわからない、社会の一員になっている実感もあまりない、友人との付き合いもほとんどない、若い頃の自分を思い出して、胸に刺さるのである。「ならず者」なんてカッコいいものではなかったけれども。「はぐれ者」ぐらいかな。
↓ イーグルスのオリジナル。イントロのピアノはレイ・チャールズの「我が心のジョージア」から取られている。
↓ 1973年にリリースされたリンダ・ロンシュタットの4枚目のアルバム『ドント・クライ・ナウ』に収録されたカバー。作者のドン・ヘンリーはこのカバーを「感動的で美しい」と評した。
↓ この名曲がさらに幅広い層に知られ、愛されるきっかけになったのが、カーペンターズのバージョン。1975年にリリースされた『ホライズン』に収録。
(Goro)