ビリー・ジョエル/ピアノ・マン (1973)【’70s Rock Masterpiece】

【70年代ロックの名曲】
Billy Joel
Piano Man (1973)

ビリー・ジョエルの2ndアルバム『ピアノ・マン』に収録されたタイトル曲だ。彼の1stシングルでもある。

まだ無名の時代で、全米25位と中ヒットぐらいだったが、後に彼の代表曲となった。わたしもこの曲がいちばん好きだ。

ビリー・ジョエルはニューヨーク出身で、大ヒットアルバム『ニューヨーク52番街』『ニューヨーク物語』など、ニューヨークのイメージが強いけれども、本作を発表した当時は西海岸のロサンゼルスに住んで、ラウンジバーなどで歌っていた。この曲は、彼がその店でよく見かけた実在の人々のことが歌われている。

小説家、不動産ブローカー、水兵、ウェイトレスなどなど、彼らはそれぞれが、とても実現できそうもない夢を見ている。

歌ってくれピアノマン、歌ってくれよ
今夜そのメロディーで、おれたちを勇気づけてくれよ
(written by Billy Joel )

彼らがピアノ・マンにそう懇願する、温かいがちょっとせつない歌なのだ。PVはその歌詞の世界をそのまま映像化している。

アルバム『ピアノ・マン』には、後のニューヨークに戻ってからのアルバムのような大ヒット曲はまだないけれど、当時のウエストコーストらしい、暖色系の聴きやすいサウンドがとても心地良い。


(Goro)