⭐️⭐️⭐️
“20 Feet from Stardom”
監督:モーガン・ネヴィル
出演:ダーレン・ラヴ、リサ・フィッシャー、メリー・クレイトン他
普段あまり注目されることのない、バックコーラスを専門にしている女性歌手たちにスポットを当て、彼女たちや大物アーティスト(ミック・ジャガー、スプリングスティーン、スティングなど)のインタビュー、ステージの映像などで構成されたドキュメンタリー映画。
苦労したのに報われず、理不尽な扱いを受けて来た、なんて不幸話が満載かと思いきや、バックコーラスの中でも注目を浴びてソロシンガーに出世するなど、成功した歌手が中心に取り上げられているので、不幸話好きのわたしとしてはちょっと期待を外された感じだ。
ミック・ジャガーなどは、彼女たちへのリスペクトや存在意義を語るかと思いきや「ずっと、アーとかウーとか言ってるだけなんて、僕には耐えられそうにないね(笑)」などとクソ失礼なことをのたまう始末だ。まあ、そりゃそうだろうけども。
フィル・スペクターのプロデュースで60年代にヒットを飛ばした4人組の女性ヴォーカル・グループ、クリスタルズは、途中からレコードの録音をまったく関係のない女性コーラス歌手、ダーレン・ラヴが代理で務めていたというエピソードなどには驚かされた。
理由は、ニューヨークに住むクリスタルズが、フィル・スペクターのいるロスアンゼルスに簡単に来ることが出来なかったという理由らしいが、彼女たちがツアーをしている最中に、まったく知らない「新曲」のレコードが発売され、全米1位になったりしたというのだから驚く。
リアル『あまちゃん』ではないか。ダーレン・ラヴはキョンキョンだったのだ。
凄い時代だったんだなあ。
(Goro)