追悼記事一覧

【追悼】トム・ヴァーレイン/パンクと芸術を両立させた鬼才

1973年にテレヴィジョンを結成した、トム・ヴァーレインとリチャード・ヘル(75年に脱退)、そしてトムの恋人となったパティ・スミス、このどこか文学と芸術の香り漂う3人のおかげで、NYパンクにはクールなアートのイメージが付きまとう。彼らがいなければパンクは、ロックンロールバカとジャンキーのイメージ...

誰よりも”最先端”だったドラマー【追悼】高橋幸宏(1952-2023)

我が家にステレオコンポがやってきたのはわたしが中学一年生のときだった。周囲の友人たちがいろんなレコードを買って自慢しあってるのをうらやましく思っていたので、念願のことだった。 母親と連れ立って初めてレコードショップに行き、母親はシルヴィ・バルタンのレコードを買い、わたしは発売さ...

NO IMAGE

【追悼 西村賢太】心の親友を喪う

申し訳ないが、今回はロックとはなんの関係もない話だ。だからこのブログに書くべきことではないかもしれないが、わたしは書かずにはいられない。 今からつい4時間ほど前、たまたまスマホで開いたSNSから、小説家の西村賢太氏が昨夜急死したという記事が目に飛び込んできた。 反射的に目...

さようなら、チャーリー・ワッツ

ついに来るべき時が来たという感じだ。 21歳のときにオリジナル・メンバーとして参加し、以来59年間、ストーンズのドラマーであり続けたチャーリー・ワッツが、昨日、天国へと旅立ってしまった。 チャーリーのドラムはストーンズの音楽の核みたいなものだ。正直、これでストーンズは長い歴史を終えたのだなと...

【追悼】リトル・リチャード(1932-2020)

リトル・リチャードが昨日、9日に天国に旅立った。87歳だった。 死因は骨がんとの報道も一部あるようだけれど、遺族は明らかにしていない。 きっと今頃、天国の門でスタンディング・オベイションで迎えられていることだろう。 そして、チャック・ベリーとエルヴィスの間に、彼専用の金ピカの玉座が用意され...

追悼 プリンス (1958-2016)

またしても天才の早すぎる死だ。 独特のビートとグルーヴ感、ブラックミュージックとロックの完璧な融合、艶めかしく暴力的な自由すぎるギター、彼の存在はまさにジミ・ヘンドリクス以来の衝撃であり、突然変異のような孤高の天才だった。 わたしは彼がシンニード・オコナーに提供した「nothing compa...

追悼 デヴィッド・ボウイ

デヴィッド・ボウイは芸術面と商業面で成功を両立させた、真に革命的な、唯一無二のロック・アーティストだった。 妖しげなエロティックな香りを相当ハードにふりまきながらもインテリで、極上のポップセンスを持ちながらも異様にぶっ飛んだ発想でアンダーグラウンド・シーンからもリスペクトされる、とにかくなんでも...