【70年代ロックの名曲】
The Jam
The Eton Rifles (1979)
The Jam
The Eton Rifles (1979)
1979年に発表されたザ・ジャムの4枚目のアルバム『セッティング・サンズ』からのシングル。全英3位まで上がるヒットとなり、ジャムが初めて商業的な成功を収めたシングルだった。
タイトルの「The Eton Rifles」は英国の名門校、イートン校の軍事訓練クラブを指すらしい。
労働者階級の若者たちがデモ行進するも、上流階級の学生たちに嘲笑され、鎮圧されるという歌詞で、階級闘争の無力感を歌った歌だ。1978年の「労働の権利を求めるデモ行進」がモチーフになっているそうだが、ジャムにしてはめずらしく、政治色の濃い曲である。
2011年に、イートン校出身で当時イギリスの首相だったデヴィッド・キャメロンが「”The Eton Rifles”はお気に入りの曲のひとつだ」と発言して物議を醸した。作者のポール・ウェラーは「彼にこの曲を好かれるのは腹立たしい。彼は歌詞を理解していない」と強く反発したという。
ザ・ジャムらしい、つんのめるような勢いは相変わらずで、メロディはキャッチーでカッコいい。デビューからたった2年ながら、ポール・ウェラーのソングライティングの急速な成長を感じる名曲だ。
(Goro)