【70年代ロックの名曲】
Aerosmith
Dream On (1973)
Aerosmith
Dream On (1973)
エアロスミスの1stアルバム『野獣生誕』に収録された、初期の代表曲だ。ヴォーカリストのスティーヴン・タイラーが17歳か18歳のときに書いた曲だという。
アルバム『野獣生誕』は1973年1月にコロムビア・レコードからリリースされたが、まったく売れず、音楽誌からも無視された。ラジオのDJたちにも不評で、ラジオの電波に乗ることもなかった。
コロムビアは同時期にデビューしたブルース・スプリングスティーンに注力し、エアロスミスとは早々と契約を打ち切ろうとした。しかしマネージャとメンバーの必死の嘆願によって「ドリーム・オン」がシングル・カットされ、全米59位まで上昇した。
「夢を見ろ、夢を見ろ、夢がかなうまで夢を見続けるんだ」と歌う、成功を夢見てまさに走り出したばかりの新人バンドを評論家たちは「安物のストーンズ」などと酷評したが、バンドの地元であるボストンのロック好きのリスナーたちを中心に、エアロスミスへの支持は拡がっていった。
そして3年後にこの曲がもう一度シングルとして再発されると、全米6位まで上がる大ヒットとなった。
この曲は、パワー・バラードの最初の成功例となった。
その後のハード・ロック・バンドやヘヴィ・メタル・バンド、日本のバンドにも大きな影響を及ぼしたと思われる、70年代ロックを代表する名バラードだ。
(Goro)