カーペンターズ/トップ・オブ・ザ・ワールド (1972)【’70s Pops Masterpiece】

芽瑠璃堂 > カーペンターズ 『(中古盤) トップ・オブ・ザ・ワールド / ドリシラ・ペニー(7インチ)』USDEP210513132211

【70年代ポップスの名曲】
The Carpenters
Top Of The World (1972)

カーペンターズは主に作曲とピアノを担当するリチャード(兄)と、ヴォーカルのカレン(妹)による、米ロサンゼルス出身のポップ・デュオだ。(ちなみにアルバムにはリチャードが歌う曲もあるし、カレンはドラムも叩く)。

日本でもものすごく人気があった。
日本における外国人アーティストのシングルレコードの売り上げは、ビートルズを抜いて1位なのだそうだ。

日本人に好まれるタイプの声とサウンドなのだろう。わたしもカレン・カーペンターは、最も好きな女性ヴォーカルのひとりだ。

「天使の歌声」というよりもっとエレガント、「女神の歌声」とでも呼びたくなるようなカレンのヴォーカルは、とくにその低音が魅力的だ。
そしてその美しい声を邪魔しないよう、控えめでムダなものがないアレンジがまた素晴らしい。

「トップ・オブ・ザ・ワールド」というのはべつに売れて天狗になってる歌ではなくて、「あなたを愛しているから世界のてっぺんにいる気分」という恋する気持ちを歌った歌だけれども、文字通りこの曲は全米ナンバーワンの大ヒットとなり、彼らはポップス界の頂点を極めたのだ。

カーペンターズには名曲が山ほどあるけれども、この曲はわたしも3本の指には入るぐらい好きな曲だ。

もともとこの曲は1972年のアルバム『ソング・フォー・ユー』に収録されていたのを、カントリー・シンガーのリン・アンダーソンが1973年にカバーして、米カントリー・チャートで2位のヒットとなった。それを受けてカーペンターズのバージョンもアルバムの発売から1年3ヶ月後となる73年9月にシングル・カットされた。

↓ リン・アンダーソンによるカバー・シングル。

↓ 1994年にリリースされた『イフ・アイ・ワー・ア・カーペンター〜カーペンターズに捧ぐ』はオルタナ系のアーティストたちによるカーペンターズのトリビュート・アルバムだが、少年ナイフがこの曲で参加している。このヘタウマカバーの出来は素晴らしく、アルバム中一番の出来だと思う。米マイクロソフト社のCMに使用され、日本でもサントリーの缶チューハイのCMで使用された。

(Goro)