
【90年代ロックの快楽】
Suede
Animal Nitrate (1993)
Suede
Animal Nitrate (1993)
93年リリースのスウェードの名盤1stアルバム『スウェード』からのシングルで、全英7位と、スウェードにとって初のトップ10ヒットとなった。
国営住宅に住み、崩壊した家庭で「吐き気を催すような笑顔の父親」に性的虐待を受け続けた少年の歌だ。
父親が死んだ今になって、あの行為を何度も反芻して興奮するという、めちゃくちゃ嫌な感じの歌だけれども、まあこういう悪趣味を「耽美」という糖衣に包んでキャッチーなポップ・ソングにしてしまうのがスウェードの得意技だった。登場した頃の彼らは、見た目麗しい猛毒ガエルみたいな、ある意味ゲテモノの印象もあった。
この悪趣味ポップ・ワールドにぴったりなブレット・アンダーソンのトロけた声と、バーナード・バトラーによるパンチ力と切れ味を兼ね備えたギターが絡み合うのがスウェードの魅力だった。
残念ながら個性の強すぎる二人はぶつかり合い、2ndアルバムの録音を終えた頃にバーナードは脱退してしまうけれども。
Suede – Animal Nitrate (Remastered Official HD Video)
(Goro)