スモール・フェイセス『スモール・フェイセス』(1966)【最強ロック名盤500】#101

スモール・フェイセス+13

⭐️⭐️⭐️⭐️

【最強ロック名盤500】#101
The Small Faces
“The Small Faces” (1966)

英ロンドン出身のスモール・フェイセスは、その小柄でおしゃれな見た目やかわいらしいバンド名に似合わず、とびっきりに熱くてクソやかましい演奏をするバンドだ。

当時の英国で流行した「モッズ」という、細身のスーツを着こなすR&B好きというオシャレさんでありながら、飾りつけたバイクで集団暴走し、敵対勢力と抗争もするという、クールなのかホットなのかわからない種族のイメージそのままのバンドと言える。

あのザ・フーだって、熱い曲もあればクールな曲もあるが、本作は全編マイ・ジェネレーションみたいな熱量と破壊力でたたみかけてくる。

その重くて固い音の塊を力任せに叩きつけるような、グシャッとひしゃげたサウンドがたまらない。大音量で聴けば、なんとなくストレスも消えていくような、デトックス効果すらあるのではと思えてくる。なんだかイライラが収まらない、なんていう日には一度こちらを聴いてみることをお薦めする。

本作は1966年5月にデッカからリリースされた、スモール・フェイセスの1stアルバムだ。

【オリジナルLP収録曲】

SIDE A

1 シェイク (サム・クックのカバー)
2 カモン・チルドレン
3 ユー・ベター・ビリーヴ・イット
4 イッツ・トゥー・レイト
5 ワン・ナイト・スタンド
6 ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・アバウト・イット

SIDE B

1 ソーリー・シーズ・マイン
2 オウン・アップ・タイム
3 ユー・ニード・ラヴィン
4 ドント・ストップ・ホワット・ユー・アー・ドゥーイング
5 E・トゥー・D
6 シャ・ラ・ラ・ラ・リー

デビュー・シングルとなったA6「ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・アバウト・イット」は、R&B風のクールなカッコ良さと熱い演奏が両立した名曲だ。サビの「ィェーエ!」というスティーヴ・マリオットの絶叫は彼の真骨頂である。わたしは彼らの曲ではこの曲がいちばん好きだ。

3枚目のシングルとしてリリースされたB6「シャ・ラ・ラ・ラ・リー」は本作の中ではやや作風が異なる、聴きやすいポップなアプローチで、全英3位のヒット・シングルとなった。

アルバムもまた、全英3位のヒットとなった。

↓ デビュー・シングルのA6「ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・アバウト・イット」。全英14位のヒットとなった。

What'Cha Gonna Do About It

↓ 3枚目のシングルで全英3位のヒットとなった「シャ・ラ・ラ・ラ・リー」。

The Small Faces – Sha La La La Lee (1966)

(Goro)

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